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キャリアデザインとは?企業が支援する際の手順と注意点

2022.07.20 その他

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個人がキャリアデザインの設計する重要性は高待っており、企業でもキャリアデザインを支援することで、従業員のモチベーションアップや生産性の向上効果が期待できます。
しかし、どのように支援をすればよいか、わからない人事担当者の方もいるのでは無いでしょうか。今回はキャリアデザインとは何か、企業が個人のキャリアデザインを支援する意義や具体的な方法について解説します。キャリアデザイン支援を導入する際の参考にしてください。

 

キャリアデザインとは

キャリアデザインとは、仕事とプライベート含めた人生全体を設計することです。出産や子育てなど、将来的なライフプランを意識し、具体的なゴールや目標を含めて、キャリアを考えます。
キャリアデザインを個人が作る目的は、個人の自己実現、市場価値の明確化、目標の確認、将来の危機に備えるリスクヘッジなどです。「一つの企業にずっと在籍する」という終身雇用制度が崩壊したことで、個人でキャリアデザインを考える必要性が出てきました。

キャリアデザインと似た言葉の意味

キャリアデザインとよく似た言葉について、その違いを知っておくと、より理解が深まります。
キャリア形成とは、ノルマや資格など目標を達成するためのスキルを習得する計画を立てることです。キャリアデザインの一部に含まれています。
キャリアパスは、企業が従業員位に示す人事育成計画です。こちらは企業が主語となっており、従業員個人が立てるものではありません。
キャリアプランは、仕事における人生計画です。キャリアデザインのようにプライベートは考慮しません。

企業がキャリアデザインに取り組む意義

キャリアデザインは個人が考えるものですが、企業がサポートすることで、従業員のスキルアップやモチベーションのアップに貢献します。従業員がキャリアデザインを設計することで、今の仕事の目的や目標が明確になるためです。
その一方で、キャリアデザインを設計することで、転職を促すリスクもあります。しかし、適度な流動性を確保することで、仕事の属人化を防ぎ、セクショナリズムを防ぐことも可能です。

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キャリアデザインが注目されるようになった背景

キャリアデザインが注目されるようになった背景は以下のものがあります。
・VUCAへの対応
・求める人材の変化
・仕事に対する価値観の変化
それぞれの背景について、次で解説します。

VUCAへの対応

キャリアデザインが注目されるのは、VUCAの時代への対応が求められるようになったことが背景にあります。VUCAの時代とは、時代の移り変わりが激しく、将来の見通しが難しい時代のことです。
そのような時代を迎え、一つの企業に所属することが難しくなった結果、個人のキャリアデザインは個人で考えなければいけなくなりました。

求める人材の変化

企業が求める人材が変化したことも、キャリアデザインの重要性が高まった要因です。現在は人材の流動性が高まっており、それに伴い、即戦力の人材や自律して働ける人材の重要性が高まっています
個人が自律して動くためには、主体的にキャリアデザインを立て、行動する姿勢が欠かせません。

仕事に対する価値観の変化

「ワークライフバランス」という言葉が登場したように、仕事に対する価値観は徐々に変化しています。以前であれば、働くことに重きをおく人が少なくありませんでした。
しかし、プライベートの充実を重視する人も増え、働くことについても、仕事のやりがいを重要視する考え方も徐々に増えてきています。そのため、人生の過ごし方から、仕事の意味を問い直すことの重要性が高まりました

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キャリアデザインを構成する要素

キャリアデザインは以下の3要素で構成されています。
・仕事への考え方と価値観
・自分の強みと個性
・スキル
これらの軸をもとにキャリアデザインを設計するとスムーズです。次でそれぞれの要素について解説します。

仕事への考え方と価値観

キャリアデザインを考えるうえで、仕事に対する価値観や考え方を明確にすることが大切です。「どのような仕事に関わりたいか」「仕事の目的は何か」「やりがいを感じることは何か」などが該当します。
これらは、抽象的ですが、キャリアデザインの土台となる部分です。そのため、しっかりと考えておくと、キャリアデザインの設計がスムーズに進みます。

自分の強みと個性

個人が現状持っている強みや個性を把握することが大切です。現状持っている強みや目標を自分で整理し、棚卸ししていきます。それに加え、現時点で足りない能力やスキルを整理することも大切です。
ただし、個人だけで棚卸ししても、自分の強みがわからない場合があります。そのような場合には、他者から評価してもらう方法も選択肢です。他者の目線を取り入れることで、より客観的な強みを把握できます。

将来の目標

現時点での価値観を踏まえ、将来的な展望をどのように描いているか、考えることが大切です。やりたいことや希望が定まっていれば、目標から逆算して具体的な行動計画を立てられます。
将来の目標を実現するために、どのようなスキルや実績が求められるか、将来起こりうる変化を考慮して考えることが大切です。
しかし、やりたいことや目標が定まっていない場合もあるでしょう。その場合には、興味や関心があることを探ることからはじめます。

キャリアデザイン設計の手順

キャリアデザインの設計は以下の流れで進めます。
・現状分析
・将来の目標を設定
・キャリアプランの設計
それぞれの手順について次で解説します。

現状分析

最初に現状分析を行い、個人の現状のスキルやキャリアについて整理します。具体的に言えば、以下の観点から振り返りをするとよいでしょう。
・過去の経験や実績
・資格・知識・スキル
・やりがいを感じていること
・嫌だったこと
これらの観点から考えることで、現状のスキルや能力、価値観を把握できます。また、より客観的な強みを理解するために、同僚からのアドバイスをもらう、社外の心理テストや診断ツールを導入する方法も効果的です。

将来の目標を設定

次に将来なりたい姿を考え、具体的な目標を設定していきます。3年、5年と段階的に考えることで、具体性がある将来目標の設定ができるでしょう。結婚やマイホームなどのライフイベントについても考慮することが大切です。

キャリアプランの設計

次にキャリアプランを考え、具体的な行動計画を立てていきます。理想と現実との間にはギャップがあるため、目標のために必要なスキルをいつ身につけるとよいか、具体的なスケジュールに落とし込んでいきましょう
最後にキャリアプランから、今やるべきことを決定します。キャリアプランや目標は達成できているか、具体的になるよう、数字や客観的な判断が可能な指標から考えることが大切です。
適切な目標の立て方については以下の記事も参考にしましょう。
参考記事:より効果的なストレッチ目標の設定方法とは?適切な運用で業績アップを目指そう

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企業がキャリアデザインを支援する方法

キャリアデザインの形成を企業が支援することで、従業員のモチベーションは高まります。どのような支援方法があるか、次で解説します。

キャリアカウンセリング

従業員のキャリアデザインを支援する方法として、外部講師によるキャリアカウンセリングや研修を行う方法があります。
この方法の場合、適性テストや自己分析シートなどを使い、客観的な分析ができることがメリットです。外部講師であれば、会社の立場を気にする必要がなく、従業員がキャリアデザインについて考えやすくなります。

人事制度による対応

キャリアデザインを支援する人事制度の導入があります。
具体的には、以下の制度が挙げられます。
・上司とのキャリア面談
・ジョブリターン制度
・社内公募制度
などが挙げられるでしょう。

働きやすい環境づくり

キャリアデザインの設計と合わせて、働きやすい環境づくりも大切です。直接的にキャリアデザインに関係しませんが、柔軟な働き方ができる環境であれば、「キャリアの方向性と合わない」と感じる従業員が減り、キャリアデザインを支援する効果が高まるでしょう。具体的には以下の制度があります。
・フレックスタイム制度
・社内インターンシップ
・リモートワーク
・転居を伴う異動なしの正社員制度
これらの制度があれば、「今の会社でキャリア形成を続ける」という選択肢を従業員が取り入れやすくなるでしょう。

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キャリアデザインを支援する際の注意点

キャリアデザインを企業が支援する際には、注意するべき点があります。これらの点を考慮しなければ、逆効果になってしまう可能性もあるでしょう。どのような点に注意するべきか、次で解説します。

企業内部の課題があると離職のきっかけになる

企業内部に課題がある場合、キャリアデザインを考えることで、離職のきっかけになることもあります。具体的には「自分の仕事や将来のビジョンが、今の会社と合っていない」と判断された場合です。
人材の流動性から考えると、離職すること自体が悪いこととは限りません。しかし、労働時間が長いなど、企業内部に課題があることで、離職のリスクが高まる可能性もあります。
企業内部で抱えている課題を改善することで、過剰な離職のリスクを抑えることにつながるでしょう。

昇進を目的にしない

キャリアデザインを企業が支援する際には、企業での昇進を目的にさせないことが大切です。
従業員が人事評価への影響などを考慮し、自分のキャリアではなく「企業に評価されるキャリア」を作ってしまう可能性があります。このようなキャリアデザインの場合、支援の効果が出にくくなってしまうでしょう。
そのため、キャリアデザインを支援する際には、人事評価の対象ではなく、主体的に取り組めるような仕組みづくりが大切です。

定期的に見直しをする

キャリアデザインは、定期的に見直し、修正することが大切です。計画当初から達成できたものやできていないものを評価し、キャリアデザインをアップデートすることで、自己実現につながるキャリアデザインが設計しやすくなります。
達成できたことは何か、スケジュールに無理が出ていないか、考え方や価値観の変化がないかなどを見直してみるとよいでしょう。
特に出産や結婚などのライフイベントがあった場合には、キャリアデザインを考え直すよいタイミングです。

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まとめ

従業員がキャリアデザインを考えることで、会社に対してのエンゲージメントが高まり、生産性の向上効果が期待できます。そのため、企業がキャリアデザインを支援できる体制づくりは、企業の成長のためにも重要です。
しかし、会社の状況によっては、キャリアデザインの支援によって離職のリスクが高まってしまう可能性もあります。CBASEの組織診断や360度評価は、組織の課題改善や、より客観性が高い評価制度の導入を図るのにおすすめです。


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HRコラム編集部

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