フォロワーシップとは?必要な能力と身につける方法
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フォロワーシップは、チーム全体の生産性に大きく関わり、リーダーを含めたメンバー一人一人に求められます。しかし、実際にどのようなものかわからない人もいるのではないでしょうか。
今回はフォロワーシップとは何か、求められる役割やフォロワーの種類、フォロワーシップを高める具体的な方法まで解説します。チームのフォロワーシップを高め、生産性を向上させたい方はぜひ参考にしてください。
目次
フォロワーシップとは
フォロワーシップとはチームの成果を最大限に発揮させるために、リーダーや他のメンバーに主体的に働きかけることです。
「リーダーの意思決定や行動に間違いがあると思ったときに提言する」「チームがよい方向にいけるよう働きかける」などの行動が挙げられます。
フォロワーシップの重要性
フォロワーシップが注目されるようになったのは、チームメンバーがもたらす影響力の大きさに着目されるようになったこと、VUCAの時代に対応できる体制をつくるためです。
カーネギーメロン大学のロバート・ケリー教授によれば、組織が出す結果に対して、リーダーの影響力が2割程度なのに対して、メンバーがもたらす影響力は8割であるいう研究結果もあります。
VUCAの時代では、時代の変化が早く、意思決定に柔軟さとスピード感が求められるようになりました。そのような状況で、リーダーが下す決定が社会や顧客のニーズを満たした最適な決定であるとは限りません。
そのため、リーダーをフォローし、チーム全体を導くためのフォロワーシップを高めることがよりよい結果につながると注目されています。
フォロワーシップが発揮されている事例
フォロワーシップが発揮されることで、「チームが活性化する」「業務が効率的に処理できる」ようなことが起こります。
一例としては、リーダーの意思決定に対して、できることを考え、主体的に行動する姿勢があります。このような姿勢を示し、行動することで、周囲のフォロワーにも良い影響を与え、組織自体の交流が活発になり、チーム全体にも影響するでしょう。
ただリーダーの指示や意思決定に従うだけではなく、意見をしっかり伝えることもフォロワーシップの大切な行動例の一つです。意見が必ずしも採用されるわけではありませんが、リーダーだけで最適な答えが出せるとは限らず、積極的に意見を発信することで、チームとしてよりよい意思決定ができるでしょう。
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フォロワーとリーダーの役割
フォロワーシップとリーダーシップは相互に役割があり、双方が役割を果たすことで、相乗効果をもたらします。ここではどのような役割があるか、解説します。
ただし、フォロワーシップはメンバーにもリーダーにも求められます。
リーダーがビジョン・フォロワーが実行
一つはリーダーがビジョンや方向性を示し、フォロワーが具体的な計画の実行をすることです。
リーダーが全体の計画の青写真を描くことで、フォロワーはどのような計画を立てるべきかが明確になります。
リーダーが意思決定・フォロワーが健全な批判
リーダーは意思決定を行うことが役割で、フォロワーはその意思決定に対して提案や健全な批判をいうことも役割の一つです。
リーダーの意思決定は必ずしも正しいとは限らず、意思決定に対して、率直に意見をいうことで、よりよい意思決定につながります。
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フォロワーシップを高めるメリット
フォロワーシップを高めるメリットとしては以下のものがあります。
・組織の活性化
・信頼関係の構築
・モチベーションの向上
フォロワーの種類
フォロワーシップにおけるフォロワーは、ロバート・ケリー教授によると5つのタイプに分けられます。メンバーがどこに当てはまるか知り、フォロワーに合わせたアプローチをすることで、より成果を出せるチーム作りができるでしょう。
ここではそれぞれの種類について、どのようなものか解説します。
模範的フォロワー
模範的フォロワーとは、リーダーに意見を伝え、周囲と共存できるフォロワーです。リーダーとほぼ対等の立ち位置で、必要に応じてリーダーの代理になりつつ、フォロワーとして、チームの関係性改善にも関わります。
孤立型フォロワー
孤立型フォロワーは批判的な発言を行うものの、行動が少なく、組織に積極的に貢献しようとしないフォロワーです。
順応型フォロワー
順応型フォロワーは、リーダーの意思決定に従順に従うフォロワーです。指示に従うため、コントロールはしやすく実務能力が高く、が、貢献意欲は高い傾向にあります。その反面「指示待ち人間」や「イエスマン」になりやすい欠点があるのが特徴です。
消極的フォロワー
消極型フォロワーは批判もせず、チームに関与もしないフォロワーです。主体性がないと見られやすく、フォロワーとしての役割を十分に果たせていません。そのため、業務に対する目標や希望を発見させ、モチベーションを高めるアプローチが求められます。
実務型フォロワー
実務型フォロワーは、チームに対して意見をすることは少なく、業務範囲内の仕事をこなしていくタイプのフォロワーです。
指示されたこと以上の行動は起こしませんが、指示されたことはしっかりと行います。
フォロワーシップを身につけるには
従業員がフォロワーシップを身につけることで、チームのパフォーマンスの向上が期待できます。ここでは、フォロワーシップを身につけるためにどのようなことをするべきか、解説します。
クリティカルシンキングを身につける
フォロワーシップでは、その物事が本当に正しいかどうか考えられる、クリティカルシンキングが役立ちます。クリティカルシンキングとは、批判的思考といわれ、物事の真偽や主張の根拠や理由を考える思考方法です。
リーダーの決定が正しいとは限らないため、意見に対してただ従うだけではなく、本当に正しいか考え、意見をいうことで、チームとしてより適切な意思決定をしやすくなるでしょう。
メタ認知能力を高める
メタ認知能力を高めることで、自分のフォロワータイプを把握し、チームに貢献するための行動を起こしやすくなります。
メタ認知能力とは、自分の考えていることや感じたことを客観的に把握できる能力です。この認知能力が高いと、正確に自分自身をコントロールし、冷静な判断や行動ができるようになります。
自分の強みや弱みをより正確に理解でき、その内容に応じた行動が取れることで、より成果を出しやすくなるでしょう。
相互理解を深める
フォロワーシップを高めるためには、コミュニケーションの密度を増やし、相互理解を深めることが大切です。
人間関係が良好であれば、お互いに奇譚のない意見交換ができ、意見や問題点の共有がしやすくなります。
フォロワーシップを発揮できる環境作り
フォロワーシップを発揮するためには、メンバーの能力だけではなく、環境づくりも大切です。
具体的には、心理的安全性を高め、どのような意見でも安心して発言できる雰囲気づくりや、チームへ貢献したいという意識を高めることなどが挙げられます。
また、リーダーが「完璧」ではないとメンバーが把握し、それぞれの強みを発揮し、相互補完できる環境ができると、チーム全体がよい方向に向かいやすくなるでしょう。
人事評価制度の改正
人事評価制度はフォロワーシップを発揮させる環境づくりに間接的に貢献します。たとえば、評価制度で個人の評価を重視するような場合、チームでの貢献につながる行動は阻害されてしまうでしょう。
たとえば、チームへの貢献を給与に反映させるよう、ピアボーナスのシステムのように、従業員同士で、成果給を送り合う制度を導入することで、チームへの貢献意識を、評価制度の観点からアプローチできます。
360度評価のように、一人の従業員を上司だけではなく、さまざまな立ち位置のメンバーから評価される制度を導入するのも効果的です。
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まとめ
フォロワーシップはチームで成果を出すために欠かせない役割を果たします。リーダーやチームメンバーがフォロワーシップを発揮するためには、そのための環境づくりが重要です。
スマレビの360度評価は評価制度を簡単に導入でき、客観的な評価制度を導入できるだけではなく、相互に評価しあうことで、コミュニケーションの活性化が図れます。そのため、フォロワーシップを高めるうえでも役立つでしょう。
「CBASE 360°」は、株式会社シーベースが提供するHRクラウドシステムです。経営を導く戦略人事を目指す人事向けのお役立ち情報をコラムでご紹介します。