変革型リーダーシップとは?意味、特徴、ビジョン型との違いと実践法
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業績が悪く、今の組織環境を改善することで危機的な状況を改善したい、という悩みを抱えている場合に、選択肢になるのが変革型リーダーシップです。変革型リーダーシップはビジョンを浸透させ、積極的に動ける組織づくりに効果的ですが、成功させるためには、そのための体制をつくることが大切です。
本記事では変革型リーダーシップとはどのようなものか、変革型リーダーの特徴やメリット、課題、導入の方法まで解説します。変革型リーダーシップの導入を検討しているのであれば、ぜひ参考にしてください。
目次
変革型リーダーシップとは
変革型リーダーシップとは、チームメンバーのマインドに働きかけ、信念と価値観を与えることで、行動変容を促すリーダーシップです。日本では、チームメンバーの成功や失敗に対して、褒賞や懲罰を与える交換型のリーダーシップが主流でしょう。
変革型リーダーシップは組織の大きな変化を促す力があり、変革が必要なときに有効なリーダーシップです。
変革型リーダーシップは、大まかにコッターが提唱するものと、ティシーが提唱するものに分けられます。ここではそれぞれの定義について、簡単に解説します。
コッターの変革型リーダーシップ論
コッターが提唱する変革型リーダーシップは、リーダーシップとマネジメントを区別し、ビジョンを定め、ビジョンを周知することが主なリーダーの役割と定めています。
変革型のリーダーは、ビジョンを根付かせることを目標として、必要に応じて表舞台での周知活動を行います。また、日常的にチームメンバーとコミュニケーションを行い、関係構築を図ることも大切です。
ティシーの現状変革型リーダーシップ論
ティシーは、「リーダーシップエンジン」という概念を提唱し、リーダーが次世代のリーダーを生み出すとしています。変化の激しい時代になり、組織の階層ごとに迅速かつ的確な判断ができるリーダーが必要としました。
リーダーシップエンジンを機能させるためには、以下の要素が重要だとしています。
・事業に付加価値を与えるアイディアが考案できる
・組織に根付かせられる価値観をもっている
・行動できるだけのエネルギーがあり、チームメンバーにも影響を与える
・勇気をもって決断する力を育てられる
これらの要素をもっていることで、チームでの変革を促しやすくなります。
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変革型リーダーの特徴
変革型リーダーには、以下のような特徴があります。
・高いプレゼン能力
・幅広い事象を感覚的に捉え、スピーディに行動できる
・危機に対して強い
リーダーが高いプレゼン能力を持っていることで、人を惹きつけ、チームメンバーの行動を牽引できることが求められます。
すばやい行動が求められるため、物事の本質を直感的に捉え、スピーディに行動できることも重要です。
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変革型リーダーシップ論のメリット
変革型リーダーシップ論を導入するメリットは以下のものがあります。
・危機的な状況で有効
・古い組織制度の改革ができる
・変化に強い組織づくり
・従業員が積極的に行動できる
変革型リーダーシップは、特に危機的な状況や古い組織制度の改革に有効です。現状維持をよしとせず、チームメンバーの自主的な行動を促せるため、危機的な状況に陥った際には、高い行動力と価値観の転換で、危機を乗り越える原動力となります。古い価値観がある場合には、疑問を積極的に投げかけ、変化を促しやすい点が特徴です。
変化に強い組織づくりを促したい場合にも有効です。VUCAの時代と呼ばれ、変化が激しく、未来が読みにくい時代となっています。そのため、VUCA時代に対応する手法の一つとして、変革型リーダーシップの導入は選択肢に入るでしょう。
従業員が積極的に行動し、モチベーションが高い状態をつくれる点もメリットです。前向きな行動を取りやすくなり、生産性の向上効果が期待できます。
変革型リーダーシップの課題
変革型リーダーシップをうまく機能するためにはいくつかの課題があります。具体的には以下の通りです。
・日本の企業風土にマッチしにくい
・反発される可能性
・リーダー選出の難しさ
変革型のリーダーは本質的な改革を求めますが、日本の企業風土では大きな変化を嫌う傾向があり、受け入れられづらい点が課題です。変革型リーダーが行動しようとしても、チームメンバーから共感が得られず、場合によっては排斥されることすらありえるでしょう。
リーダー選出が難しい点も注意が必要です。変革型リーダーシップを持つリーダーが受け入れられるためには、掲げているビジョンに共感を示し、「この人のいうことならついていきたい」と思わせられる信頼関係が求められます。しかし、そのようなリーダーを従業員から選出することは簡単ではなく、どのような人物を選抜するかで、結果は大きく変わってしまうでしょう。
変革型リーダーはすぐに育成できるものではなく、ある程度中長期的な目線での取り組みが重要です。そのため、短期的な成果を求める場合には、変革型リーダーシップは不向きといえます。
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変革型リーダーの育成方法
変革型リーダーを育成するためには、そのための組織風土を整えることが重要です。具体的にどのように育成したらよいか解説します。
組織制度の改革
変革型リーダーを育成するためには、組織制度を改革し、誰でもリーダーを目指せる環境づくりをする必要があります。具体的には以下のものが挙げられるでしょう。
・評価制度の改正
・組織風土の改善
・組織が抱える課題の改善
・変革型リーダー育成の運用体制
変革型リーダーを育成するためには、そのための運用制度だけではなく、評価制度や組織風土まで関わっています。そのため、組織の枠組みの見直し、変革型リーダー育成の障壁になるものはないか、事前の分析が大切です。
公平な選抜制度
変革型リーダーを育成するためには、公平な選抜制度を整えることが大切です。変革型リーダーシップを発揮させるためには、「積極的に行動し、失敗をよしとする」企業風土が欠かせません。リーダーはもちろんチームメンバーに対しても、そのような姿勢が求められます。
条件に該当する人物を積極的に評価し、リーダーとして選抜する制度を整えられれば、変革型リーダーが育ちやすい環境を構築できるでしょう。
従業員間の信頼関係の構築
変革型リーダーシップは組織内での信頼関係ができていなければ、十分な効果が発揮できません。リーダーのいうことに従うことが難しくなり、リーダーそのものを排斥する可能性があるためです。
このような事態を回避するためには、組織の風通しをよくし、従業員間で忌憚なく議論ができる体制を整える必要があります。
まとめ
変革型リーダーシップは会社の危機のときや、旧態依然の組織体制の改革のときに効果を発揮します。しかし、日本では変革型リーダーは主流ではなく、事前にしっかりと体制を整えなければ、周囲からの同意が得られず、十分な効果が発揮できません。
組織の風通しをよくし、従業員間の信頼関係を構築する手法として、360度評価の導入もご検討ください。360度評価は一人の従業員を上司や部下など複数人の視点から評価する手法で、組織内での客観的な評価制度の導入や、風通しの改善に効果を発揮します。
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