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リフレーミングとは?言い換えによるポジティブな影響や、心理学に基づいた例をわかりやすく解説

2024.10.25 その他

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ストレスが多くなり、景気が悪くなる中、ネガティブに染まりがちが思考を前向きに切り替える手法としてリフレーミングが注目されています。
今回は、このリフレーミングについて、具体例を交えてわかりやすく解説していきます。

リフレーミングとは?

「リフレーミング」とは、物事を考える、あるいは見る枠組み(フレーム)を変えて、違う観点から、解釈や受け取り方を得ていこうとするものです。

NLPの用語

このリフレーミングはNLPというコミュニケーション心理学の概念です。
NLPはNeuro Linguistic Programming(神経言語プログラミング)の略で、別名、「脳の取り扱い説明書」とも呼ばれています。
成功している人の共通点から体系化された、コミュニケーション能力の向上、目標達成に役立つスキルを学ぶものとして注目されています
このNLPでのリフレーミングでは、同じ事実であったとしても、見方を変えることにより、ネガティブに思えるものに、ポジティブな意味を持たせることも可能になります。
コップに半分水が入っていた場合、「半分しか入っていない」と捉えるか、「半分も入っている」と捉えるか、という話は有名な例の一つです。
どのような出来事にも必ずプラスの意味があり、これにより選択肢の広がりをも教えてくれるものです。

ポジティブシンキングとは違うのか?

リフレーミングをポジティブシンキングと混同して使ってしまうケースが見られますが、似ているようでかなり違います。
ポジティブシンキングは、物事を前向きに考えていく思考法です。
これに対し、リフレーミングは、心理学がベースとなって、視点を変えることで、ネガティブに見えていたものの事実を変えずに、受け取り手の内面的な感じ方を変えたり、出来事の解釈を見直すものです。

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リフレーミングの種類

リフレーミングには状況のリフレーミングと内容のリフレーミングの2種類があります。それぞれ、どのようなものでしょうか。

状況のリフレーミング

状況のリフレーミングは、人や出来事、物事の置かれている状況や、背景などの枠組みを考え直すことを指します。
「状況を変えることで成果を得られる」「状況を変えることで能力を発揮できる」という考え方です。
例えば、融通が利かず、帳尻が合わないと気が済まない性格のスタッフがいたとします。コミュニケーションを優先する部門では、人間関係で難しい面を見せるかもしれませんが、経理やデータ集計・分析などの部門では特性を活かすことができるでしょう。
一つの視点では、マイナス要因に見えても、視点や見る枠組みを変えることでプラス要因に変わるという点では、人材活用に活かせます。

内容のリフレーミング

内容のリフレーミングは、物事の意義を複数の面から考え、良い方向での価値を見出す手法です。
例えば、自動車の運転中に一時停止標識を見落としてしまい、たまたま警官に見つかり違反切符を切られたとします。これを「運が悪かった」と捉えることもできますが、「事故を起こさなくて運が良かった、これから注意して運転しよう」と意味合い自体を変えることもできます。
一見、残念ともいえるものも、内容のリフレーミングで「意味合いを変える」ことができると、心理的な影響は大きく変わります。

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リフレーミングの効果

リフレーミングの効果は主に「自己評価が向上する」「自己決定力が向上する」「他者とのつながりが増える」の3点があげられます。

自己評価が向上する

職場では、常に結果に追われ、小さな失敗や成功の連続です。
このような中で失敗が続いてしまうと、どうしても自信を失ったり、仕事へのモチベーションも下がったりします。
このような時に、失敗の状況の枠組みを変える、または起きたことの意味を変えることで、必要な学びであったり、手順の見直しの機会だったり、と成長や発展のために活かすことができるようになります。
失敗したからこそ得られるものがあると受け取るものが変化すれば、自信を失ってしまうような局面でも、成長への自信へと変化し、自分に対する評価も大きく向上していきます。

自己決定力が向上する

リフレーミングを繰り返していくと、危機的な局面で、ピンチをチャンスとして捉えられるようになってきます。危機を好機と受け取ることができると、今、すべきことが明確になり、具体的な行動へと落とし込みができるようになっていきます。これにより、自分で決定し行動する力が向上します。

他者とのつながりが増える

職場での人間関係を左右するものに「ものの言い方」があります。
批判的な発言などで人間関係がギスギスした経験を持っている人は多いと思います。そのような発言があった場合は、発言主から一歩引くような行動を取る人も多いでしょう。しかし、その発言内容自体を「明確に問題点を指摘してくれている」「自分にはない視点を明らかに見せてくれいている」と捉え直すだけで、ギスギスした関係性ではなく、忌憚ない意見を言える場、と環境自体が変化します。
このようにリフレーミングを活用することで、人と人とのつながりが失われずに増えていくようになります。

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リフレーミングの方法

ここでは、リフレーミングの具体的な方法を解説します。

リフレーミングの3つのステップ

リフレーミングには以下の3つのステップがあります。
・事実を正確に捉える
・現状の枠組みを見つけ出す
・別の枠組みを見つけ出して捉える

起きてしまったことを変えることは誰にもできません。起きた事実をまず、正しく捉えた後に、現状の「枠組み」を書き出します。
そして、起きた事実に対し、「他にどのようなことで役に立つだろうか?」「何か良い面はないだろうか?」「何か違うものだった場合はどうなっていただろうか?」と自分に問いを投げかけます。
この時に、「自分」「第三者」「将来的」の3つの視点で考えてみると良いでしょう。
これにより新たな枠組みを見つけ出すきっかけが掴めます。

9種類のリフレーム手法

3つのステップを具体的にどのように進めていくかを9種類のパターンで紹介します。
いきなりリフレーミングする、と言われても進めにくいものですが、以下のパターンにはめて考えてみると、スムースに進められるでしょう。

①楽観的な人はどう考えるのか?
②根拠・証拠の存在を確認する
③多い、少ない、いつも、といった感覚的な数量感を具体的な数字、確率を確認する
④最悪の状況を考えるとまだマシという意識で考えてみる
⑤もし他の人だったらどうするだろうと想像してみる
⑥もしこのことがなかったら将来大変だったと、成長のために必要として考えてみる
⑦短所を長所に言い換えてみる(性格をリフレーミングする)
⑧神様になって下界を見下ろすつもりで俯瞰する
⑨起こったことは全てネタとユーモアに転じられるかを考えてみる

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リフレーミングを行うときのポイント

ポジティブに言い換えればいいわけではない

リフレーミングは単純にポジティブに物事を言い換えれば良いわけではありません。
特に相手がいてのリフレーミングの場合は、今の状況を単にポジティブに言い換えただけでは済まないこともあります。例えば重大なミスにより、ポジションを失いそうな同僚に対し、「これも勉強だと思って、次を考えよう」と言ったとします。しかし、社内で次が保証されているとは限りません。
相手の立場に立って気持ちに寄り添い、共感を持って対応することが重要です。

相手への尊重の気持ちを忘れない

リフレーミングを人に対して行う場合のもう一つの注意点は、相手への尊重の気持ちを忘れない、ということです。
相手との信頼関係を形成しないままリフレーミングを進めてしまうと、上辺だけで話が進んでしまい、相手から抵抗や反発の思いが生まれてしまいます。

オウム返しで共感しているアピール

リフレーミングを行う際は、相手の話す言葉を、復唱するように繰り返す「オウム返し」がお勧めです。
自分の発した言葉が相手から返ってくることで、理解しようとしてくれている、という相手への安心感と、自分の言葉の確認とが同時にできます。また、相手側もオウム返しで返ってきた内容に、違和感を感じた場合はその場で発言内容を訂正することができるので、より、内容も確かなものになります。

リフレーミングノートを作ってみる

リフレーミングの記録を専用にノートを作って残しておくと、ケーススタディとして後々に役立ちます。
また、経験したことを記録することで、自分自身の行動の振り返りになり、記憶としても整理されます。

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リフレーミングの活用例

ここでは、具体的なリフレーミングの活用例をご紹介します。

部下が失敗して落ち込んでしまったとき

部下が失敗して落ち込んだ時に上司として励ましの言葉をかける機会は多くあります。
その際、報告で聞いている内容であっても、まずは事実の確認として起きたこと、その背景を丁寧に聞き出します。その上で、もし、同僚が失敗して落ち込んでいたらどうするか?と自分ではなく、他者のこととして、一緒にリフレーミングしてみましょう。

批判を受けたとき

否定的な言葉を受けてしまうと、どうしても批判された事実に目が向いてしまい、自分の存在を否定されているように感じてしまうものです。そうするとどうしても本質から離れた感情に支配され、事実認識から離れてしまいます。NLPの考え方で「失敗はない、あるのはフィードバックだけ」というものがあります。
ここから、違う視点で見る機会と捉え、冷静に感情と切り離し、リフレーミングにより事実認識が適正にできるようになります。

新しい業務にチャレンジするとき

新しいことにチャレンジするときは、経験不足からの不安で「できない理由」が生まれやすくなります。
不安要素となる「できない」「失敗する」などの要因を客観的に書き出し、それぞれをリフレーミングすると、新たなアイディアや、良い意味での楽観性が生まれてきます。

苦手なタイプと仕事をしなくてはならないとき

苦手なタイプと仕事をする、というのは何となく気が重いものです。
ここで「苦手」の意識の根拠を確認し事実を把握します。その事実を「将来的に自分に必要な経験」「視点を広げるための学び」などの時間軸の枠を今現在から組み替えることで、相手へのイメージが前向きに変化するでしょう。

まとめ

今回はリフレーミングについて解説しました。事実を真っ直ぐに受け入れ、そこから視点、思考の枠組みを変えていく手法は、ビジネスシーンでのアイディア出し、良好な人間関係の形成と多くのシーンで活躍しそうですね。


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HRコラム編集部

「CBASE 360°」は、株式会社シーベースが提供するHRクラウドシステムです。経営を導く戦略人事を目指す人事向けのお役立ち情報をコラムでご紹介します。

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