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ジェンダーフリーの意味とは?ジェンダーレスやLGBTとの違い、問題点と課題を徹底解説

2024.10.23 その他

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2022年11月より東京都で「東京都パートナーシップ宣誓制度」の運用が始まりました。

多様な人々が共に暮らす社会づくりとしてのジェンダーに関する関心が増すとともに、企業によっては運用に則した人事制度の見直しを始めているところもあります。

今回は企業目線でジェンダーフリーを解説していきます。

ジェンダーフリーとは

「ジェンダーフリー」とは従来の男性・女性の二つの性別、および性別による役割分担にとらわれず、男女が平等に自らの能力を生かし、自由に行動し、生活できることを指します。

ジェンダーとは

「ジェンダー」とは、先天的に生物学上の雌雄を示すだけでなく、歴史・文化・社会的につくられていった男女の差異、その差異に対しての知識までを含んで表す言葉です。

1995年の世界女性会議をきっかけに一般的にな李ました。

ジェンダーフリーが注目される理由

古くからの風習によらず、身体的な性別から差別を受けたり、社会での活躍の機会を奪われたり、人間性を否定されることへの感性が敏感な社会に進化しています。

特に強く注目されるようになったのは、SDGsの5つ目の目標として明確に「ジェンダー平等を実現しよう」と掲げられたところからでしょう。17ある世界が目指す持続可能な目標開発のうち5番目に定義されるということは、それだけ世界的に重要性の高い問題として認識されているということです。

ジェンダーレスとの違いとは

ここでは、似たような言葉として扱われる「ジェンダーレス」をはじめとする言葉との違いを確認していきます。

ジェンダーレスとは

「ジェンダーレス」とは世の中に存在する文化・社会での性差を無くしていこうという考え方のことを表します。

LGBTとは

LGBTはLesbian(レズビアン)、Gay(ゲイ)、Bisexual(バイセクシャル)、Transgender(トランスジェンダー)の頭文字を集めてできた言葉です。

ジェンダーフリーにはLGBTへの配慮や取り組みも含まれています。象徴として虹のモチーフが使用されていますが、多様性との調和を意味しています。

ジェンダーニュートラルとは

「ジェンダーニュートラル」は、ニュートラルの感覚的意味から中立性を表すように勘違いされがちですが、性差、性別の垣根を超えての中立を表します。

ジェンダーフリーと似ていますが、求めるゴールが違っており、男女の平等性が求めるものとなっています。性別を気にせずに使用できるコスメ商品や衣類、トイレなどは、ジェンダーニュートラルへの意識が強い様子です。

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ジェンダーギャップ指数とは

「ジェンダーギャップ」とは、男性と女性の間にある、または発生する格差を表す言葉です。

「ジェンダーギャップ指数」は、その格差を数値化したものです。このジェンダーギャップ指数は共育、経済、政治、保健などの分野から指数を割り出しています。

海外の状況

世界経済フォーラムが公表した2021年のジェンダーギャップ指数で最も高いスコアを出したのは0.892でアイスランドでした。

そのほかは順に、フィンランド、ノルウェー、ニュージーランド、スウェーデン、ドイツと北欧と国のトップとしてアーダーン首相、メルケル首相と女性の活躍が伺える国々が高いスコアを出しています。

日本のジェンダーギャップの現状

日本のジェンダーギャップ指数は、2021年の総合スコアが0.656で、156カ国中120位という結果でした。

近隣国の韓国は0.687で102位、中国は0.682で107位と差がついています。分野ごとで見ていくと、

・経済 0.604
・政治 0.061
・教育 0.983
・健康 0.973

と教育・健康分野ではスコアが高いものの、政治の世界での低さが圧倒的に際立っています。

経済は政治に比べ、低いように見えるスコアではありませんが、実際の企業運営でも部長クラス以上のポストでの女性就任率は決して高いとは言えないのが現状です。

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企業のジェンダーフリーの取り組み

ここでは日本企業でのジェンダーフリーへの取り組みを解説します。

気づかずに残っているジェンダー

当たり前の文化として根付いてしまっているのが女性職員だけが制服着用という職場が多いということです。

画一的なスタイルとなりやすい男性のスーツ姿に対し、女性は多様な服装ができることを問題とし制服着用をする企業が今も多くあります。企業内での外で営業は男性、内勤と接客は女性という暗黙のルールのような分業制が基底にあったことも影響しています。

また、中学高校などを中心とした制服の男女別デザインもここにあたります。女子もスラックスを選ぶことができる制服となった学校も増えていますが、認知度はまだまだ低い状態です。

このような中、女子御三家と呼ばれる名門・桜蔭中高が「身体的な性別に基づいた制服を着るのが苦痛」という生徒に配慮してスラックスを採用したことは、ニュースとなりました。

職業の呼称も性差を感じさせるものがありました。ここへの具体的な取り組みとして、「看護婦、保母ではなく、看護士、保育士と職業の呼称を変えた」「学校制服で女性がスカートだけでなくスラックスの選択を可能とした」といったものがあげられます。

トイレ、更衣室など

多くの企業がトイレ、更衣室を性別で2種類だけに分けていることが多くあります。

女性従業員がいる場合のトイレの設置、休憩場所の確保などは衛生法で定められているところはあるものの、ジェンダーフリーという観点ではまだまだ取り組みとしての甘さを最も感じさせる分野です。

役割分担と昇進・昇格

かつては当たり前であった女性社員がお茶汲みという風習も、昨今では廃止となっている企業がほとんどとなりました。

しかし他は、というと昇進、昇格ではガラスの天井を感じる女性が多くあること、また、昇進後に男性としての強さを求められる空気感に悩みを抱える従業員は多くいると見られています。

家族手当などの考え方

福利厚生として用意される家族手当が女性従業員の場合、支払われていないというケースが見られます。

最近では、同じ会社に夫婦で勤務している場合男性社員に払われ、女性に払われないという規則を見直し、収入が高い方に家族手当を払うとする企業も出てきました。

SDGs戦略として取り組み事例

企業のCSR(企業の社会的責任)を果たす取り組みとしてSDGsへの取り組みを始めた企業が多くあります。

CSRに比べ、具体的に何をすべきかが明確なSDGsは従業員への説明と浸透が進めやすく、SDGsの5番目に定義されているジェンダーフリーについても理解しやすく、行動に移しやすいところから多くの企業で取り組みに加えられています。

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ダイバーシティ経営の推進とジェンダーフリー

ここではダイバーシティ経営の推進とジェンダーフリーについて解説します。

多様で幅広い人材の確保

深刻な人手不足の解決と国際競争力の向上の2つを果たそうとすると、多様な人材、価値観、働き方を企業が受け入れなくてはならない時代となりました。

そのためにダイバーシティ経営が推進されていますが、その中でジェンダーフリーへの理解は、従業員と経営者側とが共存共栄する中で不可欠な理解項目であり、人材の確保では重要な感性となります。

国際競争力の強化

多様な人材確保と共に、女性活躍を推進する企業づくりは労働の多様性の実現にも近く、国際競争力へも影響していきます。

投資家に向けての価値向上

ジェンダーフリーの推進をはじめとするダイバーシティ経営の推進は、企業価値を高め海外投資家からへの評価が高くなります。

採用機会の拡張

かつては大学生からの人気を集めていた大手企業も新卒採用では苦労するようになってきました。

多様な働き方を導入するダイバーシティ経営は、新卒採用で学生からの企業評価も高くなり、またキャリアチェンジでの選択肢としても選ばれる率が高くなります。

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ジェンダーフリーについての注意点

行き過ぎたジェンダーフリー対策に注意

理解不足から起こるケースがほとんどですが、ジェンダーフリーを意識しすぎて行きすぎた対策を用意指定しまうのも問題となります。

厳格に区切るのではなく、フレンドリーな感覚で寄り添うような対策が大切です。

継続して学び、知る機会の提供

話題となった時だけ、始めた時だけ学習し、あとは惰性で制度を続ける企業が多く見られます。

ジェンダーフリーは継続学習が必要なものになります。常に教育と知識提供の機会を設けましょう。

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ジェンダーフリーについての企業の取り組み事例

P&G

STEM教育への支援を女の子に向けて強化しているなど、単に社員・社内への取り組みに限らず、次世代育成にも取り組んでいるのがP&Gの特徴とも言えます。

資生堂

社員の多くが女性という環境もあり、早くからフェンダーフリーに力を入れていた資生堂は、女性が幹部へ昇進できるような仕組みづくり、風土づくりに力を入れています。

岡山市

自治体においては岡山市の「さんかく岡山」の取り組みがあげられます。

市民活動に積極的に男女共同を掲げ、市民へのジェンダーフリーの意識づけと女性の活躍支援に力を入れています。

まとめ

今回はジェンダーフリーについて解説しました。

性差を超えて従業員個々が一人の人間として輝ける企業づくりの基盤になる大切な知識です。企業としての柔軟性の高さと、おおらかさも必要となる場合がありますので、皆さんで「社員にも社会にも優しい会社づくり」にベクトルを合わせると良いのではないでしょうか。


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HRコラム編集部

「CBASE 360°」は、株式会社シーベースが提供するHRクラウドシステムです。経営を導く戦略人事を目指す人事向けのお役立ち情報をコラムでご紹介します。

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