パワハラ防止法施行前に、ES調査で従業員の不満を知り、職場環境改善を
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人事担当者や経営者は、 「パワハラ防止法ができたけれど、具体的にどんなことをすればいいのだろうか」 「パワハラを防ぐといっても、どうすれば良いのだろうか」 と不安になりませんか。
パワハラを防止するためには、法律をしっかりと理解し、従業員の不満に向き合うことが大切です。
この記事を読めば、パワハラ防止法について理解することができ、パワハラを未然に防止する方法として、従業員満足度調査(ES調査)が有効であることが理解できます。
パワハラ防止法への対応策で何をすれば良いのかが分からないと悩んでいる方は、ぜひ、最後まで読んでいってくださいね。
目次
【重要】パワハラ防止法で企業に求められる対応
「パワハラ防止法で企業に求められる対応ってどんなものなのだろうか」と気になっていませんか。
2019年5月に成立したパワハラ防止法では、企業には以下の具体的な対応を求めています。
・相談窓口を設置
・通報者の保護
・社員研修の実施で周知徹底
・調査体制を整備して、確実にトラブル解決を
・就業規則改定
それぞれについて解説します。
相談窓口を設置
パワハラ防止法では、相談窓口の設置が義務付けられています。
これまではセクハラに対してのみ相談窓口の設置が求められていましたが、パワハラに対しても設置を求められるためです。
→参考:厚生労働省 事業主の皆さん職場のセクシュアルハラスメント対策はあなたの義務です!!
セクハラ窓口設置時と同様に、しっかりと相談を受け付けて対処する体制の整備をパワハラでも求められるということです。
通報者の保護
通報者の保護は必ず必要となります。
特に、被害を訴え出た本人を必ず会社として守る体制を整備する必要性があります。
被害を訴え出た本人がさらにひどいパワハラに遭遇することがないように、しっかりと経営者や人事は話を受け止め、処罰や注意などをパワハラを行った人に行う必要性もあります。
社員研修の実施で周知徹底
社員研修の実施で、周知徹底を行うようにしましょう。
重要なことは、パワハラを行った本人も、罰せられる可能性があることを伝えることです。
従来、労働裁判では訴えを起こされるのは、会社の経営者または会社法人そのものというケースが圧倒的に多かったのですが、パワハラに関しては社員個人も訴訟されるケースがあるためです。
個人に莫大な損害賠償を請求されるケースは少ないですが、それでも、社会人生活において大きなダメージを受けることは想像に難くありません。
調査体制を整備して、確実にトラブル解決を
パワハラ対策の窓口を設置するだけではなく、調査体制を整備し、確実にトラブル解決をできる状態にしておく必要性があります。
仮に相談があったにも関わらず、放置しておくと、大きな問題に発展する可能性があるためです。
朝日新聞の報道によれば、日本郵政では、通報件数のうち1割強しか調査などの対策を行っていないことが報道されています。
→参考:朝日新聞 日本郵便、パワハラ内部通報後の本格調査は1割強のみ
もしも相談があったにも関わらず、放置してしまうと、このように新聞に報道されて社会的な信用が全くなくなってしまう可能性があります。
就業規則改定
パワハラに対応する就業規則の改定が求められます。
パワハラを行った社員を明確に処分するためには、懲戒規定や相談窓口をどこに設置しているのかなどを見直す必要性があるためです。
パワハラ防止法制定以前は、パワハラに対して法律的な定義はなく、企業の自己裁量で対応を求められていたものでした。
しかし、パワハラ防止法施行以降、企業として、パワハラにどのように対応するかが求められるようになります。
就業規則を変えておく必要性があります。
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中小企業は2022年4月1日より義務、大企業は、2020年6月1より義務化
パワハラ防止法のスタート時期については、以下のようになります。
・中小企業は2022年4月1日より義務として開始します。2020年6月1日から2022年の4月1日までは努力義務です。
・大企業は2020年の6月1日よりパワハラ防止法が義務として適用されます。
中小企業は2022年6月1日までは努力義務となりますが、準備期間をしっかりと活かし、パワハラ防止体制を整える必要性があります。
また、大企業に関しては2020年6年にはスタートということもあり、早い体制整備が求められています。
中小企業は努力義務とはいえ、実際に訴訟に移行すれば敗訴する可能性が高い
中小企業は努力義務とはいえ、実際に訴訟に移行すれば、体制が整えられていないと敗訴する可能性があります。
同一労働同一賃金などの法改正も同様でしたが、裁判所は、同一労働同一賃金の実施が2020年4月1日であるにも関わらず、すでに2018年ごろから法改正の趣旨に則った判決を出していました。
中小企業はパワハラ防止法の改正前だからといって体制整備をしていなければ、不利な判決を受ける可能性があります。
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パワハラの6つの類型
「パワハラにはどんな類型があるの」と気になっていませんか。
厚生労働省の定義によると、具体的には、以下のような類型があります。
・身体的な攻撃(暴行・傷害)
・精神的な攻撃(脅迫・名誉棄損・侮辱・ひどい暴言)
・人間関係からの切り離し(隔離・仲間外し・無視)
・過大な要求(業務上明らかに不要なことや遂行不可能なことの強制・仕事 の妨害)
・過小な要求(業務上の合理性なく能力や経験とかけ離れた程度の低い仕事 を命じることや仕事を与えないこと)
・個の侵害(私的なことに過度に立ち入ること)
→参考:厚生労働省 明るい職場応援団 「ハラスメント基本情報」ハラスメントの類型と種類
それぞれについて解説します。
身体的な攻撃(暴行・傷害)
人の体を殴る、蹴るなどする身体的な攻撃はパワハラに該当します。
社会人ならあり得ないようなことです。
通常のコミュニケーションで人の体を傷害する必要性はありません。
精神的な攻撃(脅迫・名誉棄損・侮辱・ひどい暴言)
人を脅迫したり、暴言を吐くことは、精神的な攻撃に該当します。
例えば、同僚がたくさんいる前で叱責するなどの行為です。
部下を指導するときは個室に呼んで指導するなど、対応策を考えましょう。
人間関係からの切り離し(隔離・仲間外し・無視)
人間関係からの切り離しは、パワハラに該当する可能性があります。
特定の社員一人だけを別室で勤務させるなどの行為をしてはいけません。
他の社員は送別会等に参加しているのに、1人だけ参加させないなど、学校生活におけるいじめに近い行為を禁止しています。
過大な要求(業務上明らかに不要なことや遂行不可能なことの強制・仕事の妨害)
過大な要求とは、仕事能力の限界を超えた仕事を任せることを指します。
例えば、新卒で社会人経験などが明らかにないものに、経験が必要な仕事をいきなり押し付けるなどの仕事の采配です。
また、特定の社員に仕事を押し付けて残業させて、他の社員は定時で帰るなどの行為もパワハラ認定される可能性があります。
企業ごとに業務分掌などを作成し、入社年次ごとに任せる仕事のレベルを定めるなど対応策が必要です。
過小な要求(業務上の合理性なく能力や経験とかけ離れた程度の低い仕事を命じることや仕事を与えないこと)
過小な要求は、業務上の合理性なく、能力や経験とかけ離れた程度の低い仕事を命じることや仕事自体を与えないことを指します。
具体的には、それまで営業職として成績を上げていた社員に、1日中シュレッダー係を命じるなど、明らかに本人がする必要性のない仕事をさせるなどの行為です。
退職勧奨する予定の社員に対して全く仕事を与えないなども同様です。
個の侵害(私的なことに過度に立ち入ること)
私的なことに過度に立ち入ることは個の侵害となります。
例えば「学歴が低いからあなたは仕事ができない」など、仕事と関係のないことで社員を罵倒することなどが挙げられます。
あくまでも仕事上の叱責や注意であれば良いですが、そこに個人的な差別が含まれているとパワハラ認定されやすいといえます。
パワハラ防止法案は罰則ナシ。しかし、実際に訴えられると大きな損害賠償請求につながる
パワハラ防止法案には、実施しなかったからといって、特に経営者に罰則規定はありません。
しかし、実際のところ、従業員に裁判を起こされた際に、体制を準備していなければ、「なぜ体制を整備していなかったのか」と敗訴する可能性が非常に高くなります。
訴訟リスクを見据えるのであれば、絶対に対策を行う必要性があります。
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職場のパワハラを防止するために、ES調査で従業員満足度を調査しよう
職場のパワハラを防止するために、ES調査で従業員満足度を実施するようにしましょう。
パワハラが起こる職場では、仕事環境がストレスフルになっていることも多いためです。
従業員が何に不満を感じて、ストレスをためて仕事をしているのかを知ろうとしなければ、職場でトラブルが起こり、裁判を起こされるなど、企業は非常に不利な状況になる可能性があります。
早めに対策を行うことで、経営上のリスクを取り除きましょう。
こちらの関連記事もご参照ください
参考:社員のモチベーションを調べるモラールサーベイ(従業員意識調査)とは?
従業員満足度を高めて、パワハラを未然に防止する体制づくりを行おう
従業員満足度を高めて、パワハラを未然に防止する体制づくりを行いましょう。
パワハラが起こらないように、経営者や人事が出来ることをしっかりと実行することが大切です。
本来、労務管理において、トラブルは起こってからでは遅いためです。
従業員満足度調査を実施し、社員の不満を把握、解消するように努め、未然にパワハラを防げるように対応策を講じていきましょう。
- 〇組織診断を軸に改善サイクルを構造化して提供
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- 〇全社集計のほかセグメント別結果、設問別結果も可視化
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