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自己表現しても職場の人間関係が良好に?アサーショントレーニングとは?

2022.01.17 人材育成

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「アサーショントレーニング」という言葉を聞いたことがありますか?
働き改革が推進されていく中で、お互いに価値観・主張を尊重しながら対等なコミュニケーションを築いていく手法として注目されています。
今回はこのアサーショントレーニングについて解説します。

アサーショントレーニングとは?

ここではアサーショントレーニングと他の似たような言葉について解説します。

アサーションとは?

英語のアサーション(assertion)の意味は断言、断定、主張です。スキルとしてのアサーションはコミュニケーションスキルの一つであり、アサーティブネスとも呼ばれます。
自他を尊重した自己表現、自己主張のことで、心理療法の一つである行動療法に起源を持ち、アサーティブなコミュニケーションを表すとされています。アサーティブとは相手の気持ちを尊重しつつ、自分の意見を率直に主張できる状態そ示し、それがコミュニケーションとして成立しているものをアサーション、アサーティブネスと言います。

アサーショントレーニングとは?

アサーショントレーニングとは、自分自身の言いたいことを伝えることが苦手、つまり自己主張が適正にできないと感じる人に向けて、ストレスなく良好な人間関係を保ちつつ、自分の気持ちを素直に伝えられるようにトレーニングしていく1950年代にアメリカで生まれたトレーニング手法です。

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アサーショントレーニングを行う目的

アサーショントレーニングを行う目的について解説します。

目的

働き方改革と多様な人材が職場で円滑なコミュニケーションが求められるようになりました。ここでよく問題とされるのが「風通しの悪さ」といった意思疎通の面での不満の声。職場での情報伝達の小さな不備が重なって起こることが多いのですが、その原因の多くが言いたいことを言えない、自分の要求を一方的に伝え相手の状況を把握できていない、などの情報と合わせたやりとりの不全。ここに互いの価値観・意見を尊重しつつ、自分自身の主張を伝える力を育むことができるアサーショントレーニングが有効とされています。風通し良く、円滑なコミュニケーションで業務効率の向上と組織の成長を目的として導入されるケースが多いようです。

アサーティブの4つの柱

アサーティブには「誠実」「率直」「対等」「自己責任」の4つの柱があります。
これはアサーションにおける心の在り方を表し、アサーショントレーニングでは、この4つの柱を意識することが大切です。
ここでいう誠実は相手に対して誠実であるとともに自分自身にも誠実であることも大切で、相手を優先しすぎて自分を押さえてしまうことを良しとしません。
率直は、主語を「私」にして、遠回しな第三者に言葉を言わせるような言い回しを避け、「I(アイ) メッセージ」で自分の意見を述べることが重要です。
そして、相手が誰であれ、落ち着いて「対等」な立場として接する姿勢、さらに自分の行動の結果は自分の責任であり、自分が主張したこと、主張できなかったこと共に自身の責任として受け止める姿勢も大切で、コミュニケーションにおける食い違いなども少なからず自分にも責任があると考えられれば、事態の好転に向けて働きかけをするようにもなると考えられています。

アサーティブではないコミュニケーション

「攻撃的」「受信的」「作為的」な言動が伴うコミュニケーションはアサーティブではないコミュニケーションと言われています。
相手に自分の要求や価値観を押し付けてしまう「攻撃性」、自分の意見をはっきりと伝えようとしない「受身的」、表で行動せず裏で手を回す「作為的」のいずれも自己中心的な行動であり、受信的は自分がストレスを溜めるようでいて、表現の曖昧さから周囲にもストレスを与えがちになります。
アサーティブなコミュニケーション、アサーションでは、対等であることを大切にしていますので、自分を中心にしませんし、相手も中心にしません。

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3つの自己表現タイプ

自己表現、自己主張のパターンは主に「アグレッシブ」「ノン・アサーティブ」「アサーティブ」の3つに分かれます。自分のパターンを確認し、自分以外のパターンも理解しておくと良いでしょう。円滑なコミュニケーションを築くためには、相手を分析することも大切で、この3つの自己表現タイプはそのための有用な知識となるでしょう。

アグレッシブ

アグレッシブとは攻撃タイプのことです。
相手の主張を受け入れず、自身の主張を押し通すタイプ。勝ち負け、優劣へのこだわりを見せる場合もあります。精神的な幼さが主張に現れやすいとも言えるでしょう。

ノン・アサーティブ

非主張タイプとも呼ばれ、自己主張が苦手、もしくは控えめで、物事を明言することを避けた曖昧な言い回しを好み、言い訳が多くなりがちなタイプです。アグレッシブと真逆に見えますが、本音が見えにくいため、協調性があるように見せて、実は、組織の組み立てを考える上では注意が必要な扱いにくさを感じさせるタイプです。

アサーティブ

自分の気持ちを率直に伝えながらも、相手の気持ちや主張も尊重し、場の空気感にも配慮ができるタイプです。その場に合わせた適切な表現選びができます。アサーションを扱えるバランスの良いタイプです。

わかりやすく例えると

多くの人がその性格を捉えやすいという点からドラえもんの登場人物で例えると、アグレッシブはジャイアン、ノン・アサーティブはのび太くん、自己主張もしつつ相手を受け入れ引き立てることもできるアサーティブはしずかちゃんに例えるとわかりやすいでしょう。

アサーショントレーニングの方法

アサーショントレーニングの方法として、前述の「誠実」「率直」「対等」「自己責任」の4つの柱を念頭に置くことが大切です。
常にこの4つの柱を意識しつつ、ロールプレイでアグレッシブ、ノン・アサーティブ、アサーティブの役割を具体的に頼まれごとの断り方、業務での依頼の通し方などを「上司」「部下」「観察役」など具体的な役割を演じて練習し、相手への伝え方・使う言葉などを相手の受け取り方も含めて検証しトレーニングしていく手法が導入段階では多く見られます。

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「DESC法」とは?

DESC法とは、アサーショントレーニングによく取り入れられる手法です。

 D(describe)=描写する
 E(express)=表現する
 S(spexify)=提案する
 C(choose)=選択する

の4つの段階に分けて伝えるという手法で、相手に納得・理解をしてもらいつつ、自分の意見を主張するための具体的な流れがつかみやすいのが特徴です。

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まとめ

アサーションは自分も相手も尊重し、伝えるべきことを伝え合うコミュニケーションスキルです。言いたいことを言える、とは違い、攻撃性を含まないのが職場ストレスの軽減と業務の円滑な遂行に効果的と言われています。その後ろには、自分の話を聞いてもらえるという安心感と信頼があり、それが小場に対する安心感にもつながるでしょう。
ストレスのない活気あふれる職場環境づくりの手法として取り入れてみてはいかがでしょうか。


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HRコラム編集部

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