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ラテラルシンキングとは?クリティカルシンキングとの違いや実践方法を解説

2022.02.17 その他

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ラテラルシンキングは、水平思考と呼ばれ、一つの問題に対して多様な解決策を考える思考法です。
うまく使いこなすことで、ロジカルシンキングのような考え方では、思い付かない解決策が思い浮かぶ可能性があります。しかし、毎日意識的に実践しなければラテラルシンキングを使いこなせるようにはなりません。
今回はラテラルシンキングとは何か、メリットや具体的な実践方法について解説します。ラテラルシンキングを日々の業務に取り入れる参考にしてください。

ラテラルシンキングとは

ラテラルシンキングは、1960年代にエドワード・デボノが提唱し、日本語では水平思考と呼ばれています。多角的に考え、解決方法の発想の幅を広げる思考法のことです。
一つの物事について、常識に囚われず複数の解決策を考えることで、物事を多角的に考察する、新しい発想を生み出せます。
後で解説するクリティカルシンキングやロジカルシンキングとは、相互で補完しあう関係にあり、それぞれの思考法を目的に合わせて使い分けると、より高い効果が得られるでしょう。

クリティカルシンキングとの違い

ラテラルシンキングとよく比較されるのが、クリティカルシンキングです。クリティカルシンキングは、「批判的思考」と訳されます。しかし、クリティカルシンキングは物事をただ批判するのではなく、その物事の前提や事実が正しいことなのかどうかを疑い、本質を見極めるための思考法です。
ラテラルシンキングの場合は、前提条件を疑うことが重要であり、その際にクリティカルシンキングを取り入れると、思考の精度がより高まります。

ロジカルシンキングとの違い

ロジカルシンキングは垂直思考と呼ばれ、一つの物事に対して、筋道を立てて掘り下げて考える思考法です。一つの問題に対して、関係性を分解して整理し、問題解決の方法を探ります。
そのため、問題解決の手法として、有効な思考法です。一つの手法の成否を深く分析したい場合にこの思考法を利用しましょう。

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ラテラルシンキングの特徴

ラテラルシンキングは固定概念から外れたアイデアやイノベーションを生み出す際に有効な考え方です。次で具体的な特徴を解説します。
クリエイターに特に求められる考え方ですが、営業やマーケティングでも重要とされています。これまでになかったアイデアが生み出されることで、過去の実績を大きく上回る成果を出すことにつながります。
また、今までになかったアイデアがイノベーションにつながるかもしれません。近年では市場が成熟しつつあり、以前のように競合優位性を容易に確保できなくなりました。そのため、複数のイノベーションを起こせるかどうかが今後の企業の成長には重要です。

ラテラルシンキングのやり方

ラテラルシンキングは、以下の手順で思考を広げていきます。
・不満から考える
・前提条件を疑う
・「ならばどうするか」を考える
・「どうやって解決するか」を考える
・思考を繰り返す
・新しい見方で物事を捉える


次で具体的なやり方を解説します。

不満から考える

日常のちょっとした不満から、ラテラルシンキングは始まります。たとえば、洗面所でコンタクトの保存液のキャップを落としてしまい、拾えなくなった場合を考えてみましょう。
不満に気がつくことで、「どうすれば落とさないか」「なぜ落としやすいのか」「別の方法で解決できないか」など、新しい視点で物事を考えやすくなります。

前提条件を疑う

ラテラルシンキングはまず、思考の前提条件を疑うことから始めます。これはクリティカルシンキングの思考法ですが、前提条件を疑うことで自由な発想が生まれやすくなります。
・なぜそのやり方なのか
・なぜそれをやらなければならないのか
・前提条件は正しいのか

これらの観点から前提条件が本当に適切なのかどうかを検証しましょう。

「ならばどうするか」を考える

ある課題に対して、理想の状況になるためにはどうするのかを考えます。
先程のキャップの例であれば、「キャップが落ちない状況を作る」「洗面台で使わないようにする」「キャップを廃止する」のような例があるでしょう。
一つの考え方に囚われず、さまざまな方法で考えてみることが大切です。実現可能性や突飛な考え方でも、一旦は自由に考えてみましょう。

「どうやって解決するか」を考える

課題をどのように解決するかを整理して考えます。
キャップの例で考えると「キャップと本体がくっつくようにする」「洗面台で使わないで済むようにする」などの解決策があるでしょう。
少々非現実的であると感じても、思いつくものをどんどん具体化し、可能性を考え続けることが大切です。

思考を繰り返す

ここで上記の「前提条件を疑う」ことに戻り、同じ行程をもう一度繰り返します。複数回繰り返すことで、アイデアの数が増え、これまでにない思考が生まれる可能性が高まります。

新しい見方で物事を捉える

ラテラルシンキングでは、一つの物事に対して、多様な角度から捉えて考えます。しかし、どのように思考を広げればよいかわからない人もいるでしょう。
捉え方はいくつかありますが、ここではオズボーンのチェックリスト法で発想を広げるやり方を紹介します。ラテラルシンキングで発想がうまくできない場合は、以下のチェックリストの観点から新しい発想を考えてみましょう。

・転用:今の商品に新しい使い道はないか(他の用途で使えないか・違う商品に使えないか)
・応用:他のアイデアの真似ができないか(過去や歴史の中に似たアイデアはないか)
・変更:今の商品の一部を変えたらどうなるか(形・使用場所・動かし方)
・拡大:今の商品を大きくすることで新しい用途が生まれないか(大きさ・厚み・重量など)
・縮小:今の商品を小さくすることで、用途が生まれないか
・代用:今の商品の一部を代用できないか(材料・素材・場所など)
・置換:位置や順番、要素を入れ替えてみるとどうか
・逆転:上下左右、前後、役割、立場などを逆転させてみる
・結合:別の要素やアイデアを組み合わせて新しい考えが生まれないか


これらの観点から考えることで、新しいアイデアが生まれやすくなります。また、これらの要素を組み合わせて考えるのも効果的です。

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ラテラルシンキングをする上での注意点

ラテラルシンキングを実践する場合、普段の思考法から離れ、自由な発想で捉えることが重要です。ここではラテラルシンキングを実践する際に注意したい点を解説します。

自分の常識を意識して取り除く

ラテラルシンキングでは常識を意識して取り除く考え方が重要です。常識にとらわれていると、自由な発想の邪魔になることがあります。
普段の考え方も発想の幅に影響をするため、普段論理的に考える癖がある人はあえて非論理的に考えるように意識するなど、思考の仕方を意識して変えることが重要です。

日頃のトレーニングが重要

ラテラルシンキングを使いこなすためには、日頃のトレーニングが重要です。
上記の思考の流れを、日々の仕事での不満や不便を感じた時にラテラルシンキングをしてみてください。日常生活での悩み事にも取り入れてみると、新たな解決策が浮かぶかもしれません。

毎日ラテラルシンキングを実践していることで、より柔軟に物事を考えられ、自由な発想で思考できるようになるでしょう。

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まとめ

ラテラルシンキングは、これまでにない発想やイノベーションを生み出したいときに、有効な思考法です。クリティカルシンキングやロジカルシンキングと組み合わせて実践するとより効果が高まります。
しかし、ラテラルシンキングは日々の実践が重要であり、すぐに使いこなせるものではありません。この記事をラテラルシンキングを日々の業務で実践する参考にしてください。


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HRコラム編集部

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