人事評価項目の基準とは?評価項目例やサンプルも紹介
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「人事評価の項目を見直そうと考えているが、どうすれば良いのだろうか」
「コロナの影響などで働き方に影響が出ていて、これまで通りの人事評価項目ではうまく対処できそうにない」
と悩んでいませんか。
結論から申し上げますと、テレワークなどを導入した場合、これまで通りの評価項目ではうまく評価できない可能性が高いといえます。
この記事を読めば、リモートワーク等に伴う新しい働き方に対応する人事評価項目の作り方を理解することができます。
人事評価項目で悩んでいる方はぜひ、最後まで読んでいって下さいね。
目次
いま見直すべき人事評価項目
コロナショック・リモートワークなど、新しい勤務形態では成果による評価が必要となる可能性が高いです。ころ
理由として、リモートワークなどの在宅勤務では、勤務態度などが分からず、成果物で評価を決定するしかないという側面があるためです。
仕事中の態度などから評価を行えないため、意欲での評価は難しくなります。
高い回答回収率、自動グラフ化機能による課題解決への即効性が期待できます。
- 目的に合わせたセミオーダーメイド設計
- 専任スタッフのサポートでとにかくカンタン手間いらず!
- 企業の持続的成長を目的とした改善サイクルを実現
360度評価について、詳しくはこちらの記事にまとめています。
360度評価とは?メリットやデメリット、評価項目やポイントについて解説
絶対評価と相対評価の違い
「相対評価と絶対評価ってどちらが良いのだろうか」と気になりませんか。
どちらにも良い面と悪い側面があります。
・絶対評価の特徴
・相対評価の特徴
それぞれについて解説します。
絶対評価の特徴
絶対評価の特徴として、目標を達成できなければ、評価をある程度下げることが可能という特徴があります。
目標の達成度ありきで評価を決めるためです。
ただし、あまりにも優しすぎる評価基準で評価を行うと、良い評価の者が多くなりすぎ、評価制度が機能しない可能性もあります。
相対評価の特徴
相対評価の特徴として、他の社員と比較の中で社員の優劣を決めることが出来るという特徴があります。
集団の中での優劣のみで評価を決める性質上、ある程度、評価される前に特定の評価の人数は決まっていることが特徴であるといえます。
例えば、最高評価のS評価は5%、A評価は10%、B評価が65%、C評価が15%、最低評価のD評価は5%という風になることが多いです。
B評価が心理的に一番つけやすく、結果的にB評価ばかりになるという問題点も抱えています。
結果ありきで社員を評価するため、評価の意味が薄れていくこともあり得ます。
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項目例を紹介!重要な人事評価項目の基準とは?人事評価項目一覧
「人事評価項目で重要な基準ってどんな基準なのだろうか」と気になっていませんか。
具体的には、以下の基準があります。
・成果による評価
・能力による評価
・勤務態度による評価(情意評価)
それぞれについて解説します。
成果による評価
これからの人事評価の項目で最も重要視されるべきなのが、成果による評価です。
成果評価は個人が出した利益や、仕事のスピード・質などの観点から評価が決定するため、ある意味ではとても平等なものとなります。
注意点としては、成果による純粋な評価を行うため、外的な要因(不景気や災害)は関係なく評価する必要性があります。
能力による評価
能力による評価は、個人の能力によって評価を行う方式のことを指します。
厚生労働省から職業能力評価基準については、一定の評価方式が示されています。
基本的には、成果につながる個人の能力(事務ならどれくらい難しい計算式を早く算出できるのか等)をベースに評価をします。
管理部門等の売り上げや利益につながりにくい部門は能力評価が適しているといえます。
勤務態度による評価(情意評価)
勤務態度による評価(情意評価)では、協調性や積極性、勤怠が評価の要となってきます。
勤務態度による評価なので、成果ではなく意欲で評価する必要性があるためです。
特に勤怠が悪く欠勤が多いといった場合、評価は悪くなる傾向にあります。
行動特性評価(コンピテンシー評価)とは?
行動特性評価(コンピテンシー評価)とは、優れた能力を持った社員の行動特性をベースにした評価制度のことを指します。
高い業務上の成果を上げることに成功している人材の行動特性をコンピテンシーといいます。
→参考:厚生労働省 「経験能力評価基準」をご活用ください
社内にモデルとなる好成績社員がいる場合には、評価基準を作成することは比較的容易いですが、適切な人材が見つからない場合には、制度化に苦労する可能性が非常に高い評価制度といえます。
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管理職が部下を評価する上で重要な指標
「評価を行うにあたっては、管理職は何に着目して評価を決定するべきなのだろうか」と気になりませんか。
人事評価において、管理職が気にするべきこととして、以下の項目があります。
・社内規則遵守しているか
・仕事への積極性はあるのか
・仕事上のミスを素直に認め改善する意思があるのかどうか
それぞれについて解説します。
社内規則遵守しているか
管理職が評価を行うにあたっては、社内規則を遵守しているかどうかを重要視する必要性があります。
なぜなら、社内ルールを無視して高い成果を上げている社員を評価すると、社員から批判を受ける可能性があるためです。
また、会社内のルールを無視した方が高い評価を得られると社員が考えてしまうと、モラル低下を引き起こす可能性もあります。
管理職という評価者がしっかりと評価制度の趣旨について理解し、適切な人事評価を行う必要性があります。
仕事への積極性はあるのか
管理職が部下の仕事を評価する上で重要な点として、仕事への積極性があるかどうかは大変重要な点です。
なぜなら、仕事への積極性がない人材を高く評価してしまうと、他の人材までが委縮する可能性があるためです。
減点主義の評価ではなく積極的に仕事をする姿勢を持つ人材を高く評価することで自立型人材の育成を同時並行することもできます。
仕事に対して積極的な人材を評価するようにしっかりと評価軸を持つことが大切です。
仕事上のミスを素直に認め改善する意思があるのかどうか
管理職が部下の評価をするにあたっては、仕事上のミスを素直に認め改善する意思があるのかどうかを見極めることが重要です。
なぜなら、仕事上でミスを素直に認め改善することができないと、顧客満足度を落とすことにもなりかねないためです。
仕事上のミスを改善できない人材を高く評価すると、他の人材も同じような考え方で仕事をすることを助長することにもつながります。
人事評価を通して会社全体に良い影響を与えるという意識を持つようにしましょう。
特に管理職から見てお客様と真剣に向き合っていないという社員の評価については、慎重になる必要性があります。
評価面談を行うコツ3つ
「いざ評価面談を実施するとしても、どんな評価面談をすれば良いのだろうか」と気になりませんか。
良い評価面談を行うコツとして、以下の3つがあります。
・傾聴の姿勢を持つ
・面談前に部下に関する資料を読み込む
・圧迫せずリラックスできるように配慮する
それぞれについて解説します。
傾聴の姿勢を持つ
評価面談を行うコツとして、傾聴の姿勢を持つことがとても大切です。
なぜなら、話をしっかりと聞いてくれないと部下が感じてしまうと評価そのものに疑問を持たれてしまうためです。
評価面談では部下は自分自身が行った仕事の成果や、意欲的に取り組んでいる取組などを積極的にアピールしてくれます。
出来る限り話を遮らずに最後まで聞き込み、部下ごとにベストなアフィードバックを心がけるようにしましょう。
面談前に部下に関する資料を読み込む
評価面談を実施するにあたっては、必ず部下に関する資料を事前に読み込むようにしましょう。
なぜなら、部下の情報が不足していると正しい評価をしてくれないと部下に判断されかねないためです。
最近特に目覚ましい成果を上げているところや、本人が意欲的に取り組んでいる仕事などをしっかりと見て言葉で伝えられるようにしましょう。
部下は具体的な情報に基づいて評価されていると分かれば「この上司はしっかりと自分のことを見てくれているな」と判断する傾向にあります。
評価面談の場を活用して部下とコミュニケーションを積極的に取るようにしましょう。
圧迫せずリラックスできるように配慮する
評価面談の場では上司部下共にリラックスした状態で面談に挑めるようにしましょう。
なぜなら、圧迫感を部下が感じてしまうと、積極的に話すことが難しくなるためです。
いきなり本題に入るのではなく、世間話などのアイスブレイクから話題に入るようにしましょう。
また、部下の最近の仕事上の成果を褒めるところから入って場を取り持つことも重要です。
話しやすい雰囲気を作り、面談を成功させましょう。
評価コメントの正確な書き方
「評価コメントの正確な書き方はどんなものなのだろうか」と気になりませんか。
具体的には、以下の方法があります。
・結論から書く
・短文で書く
・次につながる評価をする
それぞれについて解説します。
結論から書く
評価コメントを記載するにあたっては、結論から書くことを徹底するようにしましょう。
なぜなら、結論から書くことで評価の方向性が分かりやすくなるためです。最初にどんな評価をすることに決めたのかを記載するようにしましょう。
短文で書く
評価コメントを記載するにあたって、必ず短文で書くようにしましょう。
なぜなら、長すぎる文章は中身が頭に入りにくくなるためです。
簡潔に評価を書くようにしましょう。
次につながる評価をする
評価コメントをするにあたっては必ず次につながるコメントをするようにしましょう。
なぜなら、どこを改善すれば良いのか分からない状態となると、本人への改善指導をすることができないためです。
必ず次につながるような評価コメントを記載するようにしましょう。
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人事評価制度作成の手順
「人事評価制度作成の手順はどんな順序で行えば良いのだろうか」と気になりませんか。
具体的には、以下の手順があります。
・制度設計を行う
・評価の目的を決める
・評価の方法を決める
・評価の反映方法を決める
それぞれについて解説します。
制度設計を行う
評価制度の根本となる制度設計を行いましょう。
評価制度の設計を行うことによって、制度の方向性を固める必要性があるためです。
絶対評価とするのか、相対評価にするのかなど、評価の軸足を固めるところから始めましょう。
評価の目的を決める
評価の目的を決めるようにしましょう。
評価の目的を何にするのかによって運用が大きく変わるためです。
社員の成長を主軸に置きつつ、会社としての目的を決めましょう。
例えば5年以内に成果主義を根付かせるといった狙いなどです。
評価の方法を決める
評価の方法を決定するようにしましょう。
評価の方法を決定することによって、評価制度のバランスが決定するためです。
導入する制度の特性をしっかりと見極め、評価方法を決定しましょう。
評価の反映方法を決める
評価制度で社員が得た評価をどのような形で反映させるのかを決定しましょう。
金銭的なインセンティブをつけるのか、それとも評価の結果を昇進に反映されるのみにするのかなど評価による直接的な影響の範囲を決定しましょう。
導入する制度の性質によってある程度は決まってしまう部分もありますが、必ず社員への評価反映の方法については議論を尽くしましょう。
特に報酬に反映すると労働基準法などの関係上、複雑な制度設計にもなりかねません。
念入りに評価反映方法については議論して最終決定しましょう。
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気をつけるべき評価エラーとバイアス
人事評価を運用する上で最も気をつけるべきことは、評価エラーとバイアスです。社員に対して評価者がすでに偏見を持っていると、評価が歪んでしまう可能性もあるためです。
正しい評価をするために偏見を排除する必要性があります。
ハロー効果
特に評価の中でもハロー効果には注意するようにしましょう。
ハロー効果では特定の属性の社員ばかりに高評価が偏るためです。
社員の学歴などに囚われず、真摯に能力を見極めて評価するようにしましょう。
人事評価項目の事例とサンプル:製造業と事務職
「人事評価項目の事例を知りたい」と悩んでいませんか。
以下の事例を紹介いたします。
・製造業における人事評価項目
・事務職における人事評価項目
それぞれについて解説します。
製造業における人事評価項目
製造業における人事評価項目としては、以下の項目を設定することをおすすめします。
・生産量(個人単位または、係単位)
・製品製造(生産)にかかった時間(タクトタイム等)
・どれだけ改善活動を行い、成果を上げたか
・どれだけ品質を上げることができたか、不具合品をなくせたか
製造の仕事は、特にチームワークを重視する傾向にあるため、チーム単位での評価をするほうが結果的には生産数や品質が向上する可能性があります。
チーム全体での成果を社員個人の評価に還元して、評価の底上げを行うことも有効です。
事務職における人事評価項目
事務職に関しては営業職や製造職に比べて、売上高や生産量に応じた成果評価を行うことが難しいといえます。
そこで、以下のように個人の能力に焦点を当てた人事評価項目を考えてみましょう。経理職で事例を紹介します。
・日時業務のスピードアップ等の業務改善を行っていたか
・入力ミスはなかったか
・年間スケジュール等を順調にこなせたか
ミスの少なさや、業務改善活動を行っていたかどうかなど、成果評価ではなく情意評価とすると職種の特性にあった評価ができる可能性があります。
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これからの人事評価制度のあるべき姿は、成果と能力による評価
コロナ感染拡大や同一労働同一賃金の法適用によって、これからは人事評価制度のあるべき姿として、成果と能力による評価が重要となっていく可能性が高くなります。
成果で給与や賞与、昇格などを決定していかなければ、いずれ法令違反で訴訟などにも発展しかねないためです。
そのために、適切な人事評価項目を設定し、人事評価制度を作成するようにしましょう。
(2021.11.17追記)
Q1.人事評価項目を見直すにあたって最も注意すべきことは?
人事評価項目を見直した結果、あまりにも社員に給与上の不利益が出ることや、社員の反発心を刺激するような事態は避けましょう。例えばこれまで年功序列的な人事評価を行ってきたのに急に成果でのみ評価するような制度に変えてしまうようなことです。評価項目の見直しを行う場合にはこれまでの人事評価項目を少し残し、社員が大きなストレスを感じないような見直しを考えた方が良いです。
Q2.成果主義の評価を導入したいが、どうすればスムーズにできる?
成果主義の評価を導入したいと考えている場合、スムーズに移行するためには移行期間を設けることが大切です。なぜなら、いきなり評価項目を変えてしまうと、会社の給与体系や就業規則変更、社員や労働組合との合意など仕事量が急激に増えるためです。少しずつ変えていく方がスムーズであるといえます。特にこれまで年功序列的な評価を運用してきた企業では定期昇給などが約束事となっており、成果主義だけを導入すれば既存の制度と労働基準法で摩擦を起こします。
Q3.評価項目を変更することにより、どのようなメリットがあるのか?
評価項目を変更することにより、新しい時代に即した評価制度に移行しやすくなります。制度疲労を起こしてしまい、社員を評価することが難しいような評価項目が残ってしまっている企業では見直しは大きな効果が出ます。また、評価が難しいとされていた仕事なども時代が進むと評価が出来るような状態になっていることも多いため、制度を見直すことにより会社に刺激を与えることができます。
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