クリティカルシンキングとは?メリットや実践方法まで解説
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クリティカルシンキングとは、物事の本質を捉える考え方です。多種多様な価値観が混ざり合う中、本質は何かを見極めるためには欠かせません。クリティカルシンキングを身につけるためには、難しいことは必要なく、毎日の訓練で少しずつ鍛えられます。
今回はクリティカルシンキングとは何か、メリットや実践方法まで解説します。クリティカルシンキングの考えを会社に導入する際の参考にしてください。
目次
クリティカルシンキングとは
クリティカルシンキングとは直訳すると「批判的な思考」と訳されます。このように記載すると、物事を否定して考える方法と思われるかもしれませんが、そうではありません。
否定ではなく、物事や主張の理由、その真偽を確かめながら考え、本質を的確に把握するための思考方法です。ある事象に対して、以下のことを確認しながら考えを進めます。
・なぜなのか。根拠はあるか
・本当にその事実は正しいのか
・他に考えるべき項目はないか
・(話し合いや行動の)目的は何か
「客観的に物事を捉える考え方」とした方が適切かもしれません。ただ、考え方に止まらず、「自分や相手の考えは本当に正しいのだろうか」を検証する姿勢も求められます。
ロジカルシンキングとの違い
クリティカルシンキングとよく似た考え方がロジカルシンキングです。ロジカルシンキングとは、論理的に物事を考えることであり、物事を筋道立てて考えられるか、矛盾なく整理して、考える力です。
ロジカルシンキングができる人でも、議論の前提が間違っていれば、正解は導き出せません。また、クリティカルシンキングは、その考えに対して正しいかどうかを考える思考方法のため、クリティカルシンキングだけでは具体的な行動につながりません。それぞれ似たように思えますが、実際には異なる考え方であり、相互に補完しあいます。
クリティカルシンキングの重要性が高まってきた理由
クリティカルシンキングの重要性が高まってきたのには、理由があります。それは、価値観が多様化し、物事の本質を見極めることが難しくなったからです。
価値観の変化は早く、多種多様なため、前提条件が間違っている事態になることも増えています。そのため、その考えに対して、根拠があるだけではなく、前提が正しいのか、なぜやるのか、確認しなければ、正しい判断を下すことが難しくなりました。
クリティカルシンキングを身につけることで、前提条件の正しさが確認されることで、適切な判断がしやすくなるでしょう。
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クリティカルシンキングのメリット
クリティカルシンキングのメリットは以下のものがあります。
・問題の本質が把握でき、解決しやすくなる
・重要な議題に集中できる
・新しい観点から解決方法が見いだせる
次で詳しく解説します。
問題の本質が把握でき、解決しやすくなる
クリティカルシンキングは本質を把握し、問題解決するために役立ちます。クリティカルシンキングでは、なぜなのか、他に考えるべきことがないかなどを確認するため、本当に重要な事柄を把握しやすくなります。
また、考えるべき項目の抜けや漏れを発見できる点もメリットです。網羅的に情報を把握した上で、正しい判断をしやすくなるでしょう。
重要な議題に集中できる
クリティカルシンキングは重要な議題に集中するために効果的です。クリティカルシンキングはその物事がなぜ話し合われるべきか、必要性を考える上でも有効です。その結果、対象となる議題が本当に重要なのかどうか、判断できます。
会議時に重要性が低い話題を議題に出してしまう、重要ではない項目に話題がそれてしまうという事態を経験したことはないでしょうか。
クリティカルシンキングを行い、議題の重要性が見極められると、そのような事態に陥りにくくなります。話し合うべき議題に集中できるため、より内容が充実した会議にできるでしょう。
新しい観点から解決方法が見いだせる
クリティカルシンキングは、「他に考えるべき項目はないか」と考える思考方法です。そのようにして、考えることで、新しい考えから、新しい解決方法が導き出せる場合もあります。
新しい解決策が見つからない場合でも、より多くの考え方を検証することで、より議論が充実したものになるでしょう。
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クリティカルシンキングの実践方法
クリティカルシンキングを実践するためには、毎日の訓練が必要です。具体的には、以下のことを意識しながら実践しましょう。
・具体性を意識する
・事実と意見を分ける
・仮説を立てる
・モレやダブりをなくす
・ゴールを意識する
・繰り返し思考する
・日々のトレーニングが重要
次で詳しく解説します。
具体性を意識する
クリティカルシンキングでは、事実を正しく把握することが大切です。普段の会話の中でも、あやふやな表現は避け、できるだけわかりやすく、具体的な言葉を使うようにしましょう。
事実と意見を分ける
クリティカルシンキングでは、事実と意見を分けることが大切です。意見は主観的なものであり、事実は客観的なもののため、それらを切り分けて考える必要があります。
人はどうしても思考に癖や偏りがあり、100%分けるのは簡単ではありません。そのため、自分の考えや偏りがあることを意識し、自分の考えが適切ではない可能性を考えることが大切です。
会話や会議のときには、これは意見なのか事実なのか、常に考えながら、聞くようにしましょう。
仮説を立てる
クリティカルシンキングでは、仮説をたて、検証する姿勢が大切です。仮説に対して、なぜそのようになるのか、根拠を考えつつ、事実を確認して正しいかどうかを検証します。
結論に対して、複数の根拠が必要です。一つの事象に対して、なぜなのか、どうなるのか、本当にそうなのか、考えて結論を出すことを習慣づけることで、思考の精度は高まります。
はじめのうちは時間がかかるかもしれませんが、一つ一つ考えながら結論を出す姿勢が大切です。
モレやダブりをなくす
モレやダブりがあると、全体像の理解が正しくできなくなり、本質を適切に把握できません。ロジカルシンキングの考え方である、MICE(モレなく、ダブりなく)を意識するとよいでしょう。
思考のフレームワークを活用しながら、さまざまな考え方で検討し、考えるべきことを網羅的に考え、重複している部分がないか、確認することが大切です。
ゴールを意識する
クリティカルシンキングをするためには、まずその行動のゴールを意識することです。そのゴールを決めていなければ、何のために考えるべきなのかが決められません。ゴール自体を見失い、時間を無駄にしてしまう可能性もあるでしょう。になり、クリティカルシンキングが難しくなります。
繰り返し思考する
クリティカルシンキングでは、結論が出た後も、考え続ける姿勢が重要です。問題点が整理され、解決策が見えたとしても、別の観点を見落としている、データが間違っていると言う可能性があります。
なぜその結論に至ったのか、本当にそうなのか、その結果どうなるのか、を考え続けることで、よりクリティカルシンキングの精度は高まるでしょう。
日々のトレーニングが重要
クリティカルシンキングは取り組み方としてはシンプルですが、身につけるためには、トレーニングが必要です。毎日繰り返し、思考を重ねていくことで、思考の精度やスピードが向上します。
毎日クリティカルシンキングを意識し、仮説検証を繰り返すことを習慣化することが大切です。フィードバックを定期的に行うと、より習熟度が高まります。
まとめ
クリティカルシンキングはただ批判するのではなく、問題の本質を見極め、正確な判断をするための考え方です。この思考を実践するためには、毎日の訓練を行い、意見と事実を分けるなどを日々意識する必要があります。
クリティカルシンキングの訓練の効率化をするために、360度評価サーベイを行う方法も選択肢です。360度評価サーベイは、対象となる人を複数人の視点から調査することで、個人の思考のずれを自覚することができ、「思考のくせ」を本人が自覚することができます。より客観的な思考ができ、日常業務の改善にもつながります。
360度評価につきましては、下記の記事をご参照ください。
参考:360度評価とは?多面評価を採用するメリットとデメリット
「CBASE 360°」は、株式会社シーベースが提供するHRクラウドシステムです。経営を導く戦略人事を目指す人事向けのお役立ち情報をコラムでご紹介します。