顛末書とは?手書きでの書き方・印鑑の押し方と社内提出の基本
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顛末書は仕事でミスや不祥事があった場合に作成する書類です。適切な書き方をすることで、ミスの内容や問題点がわかり、今後の再発防止にも効果があります。
ここでは顛末書とは何か、作成のポイントや顛末書を減らすポイントについて人事目線で解説します。顛末書の書き方や減らし方の参考にしてください。
目次
顛末書とは
顛末書とは、仕事でミスや不祥事があった場合に経緯や問題を報告するための書類です。ミスや不祥事の概要や経緯、問題点などの一部始終、再発防止策まで報告します。
ミスや不始末が収束した後に提出を求められる書類です。
顛末書と始末書の違い
顛末書と始末書は書類の目的が異なり、作成するタイミングやどこに注力するべきか、作成に関する強制力が変わります。
顛末書は問題の一部始終から改善案まで記載する社内向けの報告書です。そのため事実関係などを丁寧に記載します。事態の収束ができてから提出することが多いでしょう。
顛末書はミスやトラブルに対して報告をする目的のため、従業員は拒否できません。従業員が拒否した場合、就業規則に則った処分を行える場合があります。
これに対して、始末書の場合は反省文の意味があり、トラブルやミスに対する謝罪を示すことが主な目的です。反省し今後同じことをしないことを誓約することで、再発防止の意識を高めるために従業員に提出させます。
始末書を書くタイミングとしては、ミスや不始末が起きたら、できるだけ早めに作成し提出することが大切です。始末書の場合は懲戒などにつながり、社外に提出する場合もあります。
始末書は内容にもよりますが、提出を強要することが違法になる場合があります。始末書には反省や謝罪をさせる目的があり、その行為は憲法第19条の「思想及び良心の自由は、これを侵してはならない」という内容に反する場合があるためです。ただし、全てが違法になるわけではありません。
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顛末書の書くときのポイント
顛末書を書く場合には、ポイントを整理して書くことが大切です。ここでは顛末書を書くときにどのような点を意識するべきか、解説します。
事実を適切に書くこと
顛末書には、事実を適切に書くことが大切です。トラブルに対しては感情論や主観が入りがちですが、顛末書はミスの最初防止が目的のため、感情論や主観が入るのは好ましくありません。
5W1Hを明確にする
顛末書は事実を明確にするため、5W1Hを意識して書くことが大切です。
・いつ起きたのか
・原因は何か
・どのような問題が起き、被害はどの程度なのか
・どのような対応をしたのか
時系列を踏まえ、全ての事実を書くようにしましょう。経過や事実関係をわかりやすく記載することで、どこに問題があったのか明確になり、より再発防止に高い効果を発揮する有益な顛末書になります。
第三者が見てもわかりやすい内容
顛末書は社内でミスの再発防止に活用されることもある書類です。そのため、誰が読んでも内容がわかるようわかりやすさに配慮して作成する必要があります。社外の人が読んでも内容がわかるような内容を心がけるようにしましょう。
客観性と具体性を意識して書くことで、内容がわかりやすくなります。
反省の意を込める
顛末書には担当者の知見やコメントも必要で、その中には反省を表明するようにしましょう。顛末書では事実を記載することが大切ですが、反省しなくてもよいという意味ではありません。
どのようなミスをなぜしてしまったのか、客観性を意識して記載し、簡潔に謝罪の意を表明しましょう。
ことが落ち着いたら早めに提出する
顛末書はミスやトラブルがある程度落ち着いてから記載します。しかし、あまりに遅いのは好ましくないため、事態が収束した状況で早めに作成しましょう。
事態の収束が長引き、作成の目処が立たない場合には、状況報告書を作る場合もあります。
手書きかパソコンは会社に合わせて
顛末書は手書きかパソコンかどちらで書くべきか、明確な決まりはありません。そのため、会社に合わせてどちらで作成するか決めましょう。
手書きの場合は謝罪の意が伝わりやすくなりますが、パソコンで作成すると、文字が見やすく、内容を把握しやすくなります。
どちらにもメリットとデメリットがあるため、会社での目的や顛末書の利用方法に合わせて考えましょう。
しっかりと押印をする
顛末書はビジネス文書として押印を押しておくと、その文章が責任を持って作成された証明になります。そのため、押印を忘れずにして提出しましょう。
会社に提出する場合には、社員の認印だけではなく、社印まで押印される場合もあります。
再発防止に活用する
顛末書を作成する目的には、再発防止が含まれています。そのため、顛末書の提出後も今後の経過観察を行い、会社の取り組みに活用されているかどうかが大切です。
特に顛末書提出後は従業員の様子を観察し、適切に改善が行われているか確認するようにしましょう。
顛末書を減らすには
顛末書は必要に応じて従業員に作成させますが、できるだけ作成せずに済ませたい書類の一つです。ここでは、顛末書を減らすために人事側ができる対策を紹介します。
社内環境を整える
顛末書を減らすためには、ミスが起こりにくい環境づくりが大切です。従業員個人のミスが原因でも、社内環境が遠因として関わっている可能性があります。
社内の労働環境を整えることは従業員のモチベーションやパフォーマンスの向上につながります。具体的には以下の通りです。
・社内SNSやチャットなどのツールを導入する
・福利厚生を整える
・勤怠管理システムを導入する
・人事評価制度を改正する
・相談窓口の設置
福利厚生などを整え、社員が働きやすい環境を整えることは顛末書の作成を減らすのに役立つでしょう。
社員が成長できる環境を作る
社員が成長できる環境を整えることで、顛末書の作成は減らせるでしょう。
具体的には以下の方法などがあります。
・スキルアップや能力開発の研修
・ジョブローテーション
・社内FA制度
・360度調査
これらの手法があります。
具体的な手法はさまざまなものがありますが、手法の一つとして360度調査を導入することがあります。360度調査とは部下や上司、同僚など複数人からの視点で対象の従業員を表する方法です。
客観的な評価が可能で、本人や上司だけでは気づけなかった従業員の強みや弱点が把握できます。
顛末書を作成するほどではない、小さな問題の段階で対処できる可能性も高まるはずです。
※関連記事:360度調査
https://www.cbase.co.jp/column/article01/
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組織の課題を解決する
会社組織に問題がある場合、顛末書の作成につながるようなミスが生まれやすくなります。
組織の課題には以下のようなものがあります。
・社内コミュニケーションが不十分
・時間外労働が多い
・制度が仕組みが活用されていない
・リーダーが機能していない
・事務作業の煩雑さ
・企業理念が従業員に浸透していない
さまざまな課題がありますが、課題を自社だけで把握するのは簡単ではありません。会社の経営者が調査しようとしても、本心でどのような課題があるか、わからない場合があるためです。
組織診断のようなサービスを利用することで、客観的な調査ができ、組織の課題解決に何をするべきか把握できます。
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顛末書のまとめ
顛末書はミスや不祥事の原因から一部始終まで客観的な事実と、改善点を記載し、会社に報告する書類です。適切な書き方をされた顛末書は、社内の課題把握や業務改善に役立ちます。
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