不採用におけるトラブル回避と不採用通知の書き方・例文を徹底解説
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どの企業でも退職する社員がいる以上、採用活動は外せない業務となります。その中でも、採用の選考に漏れてしまった不採用者への対応について悩みを抱える企業は多いものです。
今回は不採用における対応と、生じる可能性のあるトラブルを回避する対策について解説します。
目次
不採用とは
不採用とは、企業の新規人材を採用する際の選考で採用とならなかったことを指しますが、その対応については、応募方法や選考段階で大きく変わります。
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不採用通知の書き方
ここでは不採用通知の具体的な書き方について解説します。
それぞれに共通して必要な不採用通知の要素は
・件名(タイトル)
・宛名(応募者のフルネーム)
・応募についてのお礼
・不採用の通知
・応募書類の取り扱い
・心配りの挨拶
となります。
相手への心配りを大切に丁寧な文章であることが大切です。
封書の場合
封書にて不採用通知を出す場合ですが、
・封筒の宛名の間違い
・封入する不採用通知の宛名の間違い
・封入するその他書類の入れ間違い
などの誤りがないように、複数人で確認するのが良いでしょう。
不採用通知の文例:
「◯◯ ◯◯様(必ずフルネームで記載)
採用試験結果のご連絡(何の文書かがわかる題をつける)
この度は、弊社求人へのご応募をいただきまして、誠にありがとうございました。
厳正なる選考の結果、
誠に恐れ入りますが、ご希望に添いかねる結果となりました。
なお、お送りいただきました書類は同封にて返却させていただきます。
(書類の返却がない場合は、『なお、応募書類につきましては、弊社で責任を持って破棄いたします。』と明記します)
今後のご活躍とご健勝を心よりお祈り申し上げます。」
メールの場合
メールでの不採用通知も構いませんが、封書とは違う注意点があります。
・すぐに気づいてもらえるタイトル付け
・選考に使用した書類、作品サンプルなどは原則、郵送返送
・1度以上、選考者とのメールやり取りがあること
これらに注意が必要です。
不採用通知の文例:
「◯◯ ◯◯様(必ずフルネームで記載)
採用試験結果のご連絡(何の文書かがわかる題をつける)
この度は、弊社求人へのご応募をいただきまして、誠にありがとうございました。
厳正なる選考の結果、
誠に恐れ入りますが、ご希望に添いかねる結果となりました。
なお、お送りいただきました書類は同封にて返却させていただきます。
(書類の返却がない場合は、『なお、応募書類につきましては、弊社で責任を持って破棄いたします。』と明記します)
メールにて大変失礼とは存じますが、
何卒ご了承いただきますよう、よろしくお願い申し上げます。
今後のご活躍とご健勝を心よりお祈り申し上げます。」
求人サイト経由の場合
求人サイト経由での応募による一次選考結果につきましては、求人サイトのシステムからの不採用通知を送る企業がほとんどです。
求人サイトに通知用のテンプレートが用意されていますので、こちらを自社の選考の流れや方針に合った形式に手直しして使用して問題ありません。
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不採用通知の出し方とその注意
まず、結果通知はいつまでにするのかを、求人情報や選考面接の際に明示しておきます。明示された期日内に応募者本人に通知が伝わるように結果の通知をすることは、企業の信用問題として重要です。
不採用通知の出し方については選考のフェーズで変わります。
求人サイト経由での応募の場合は、求人サイトからの一次選考までは求人サイトからの通知で問題ありません。
以降の選考、または自社ホームページからの選考の場合は、事前に選考結果の通知方法を伝えた上で、メールまたは封書にて通知します。
応募書類を郵送、またはメールにて事前に送付させている場合、書類を返却するか処分するかについての記載も必要です。
特に、応募書類を処分する場合は、求人票や求人広告に「応募書類は責任をもって処分します」「応募書類の返却はいたしません」という表記を入れましょう。
メールにて不採用通知を送る場合ですが、1度以上のメールやり取りがないと、迷惑メールに振り分けられてしまう可能性が高くなります。
したがって、メールでの不採用通知の場合は1度以上、メールでやりとりをしていることがある選考者であることが条件になります。
選考者にとって重要なお知らせとなるものですから、確実に受け取れることを確認しての対応が大切です。
求人サイトや自社サイトの他の応募ルート、つまりハローワークや紹介での応募の場合は、ハローワークへの不採用とそれに関連する報告が必要ですし、紹介による応募の場合の不採用については紹介者への報告が必要です。それぞれに報告に必要な情報のラインを社内であらかじめ決めておいて、それに則って報告するようにしましょう。
最近話題のサイレントお祈りとは?
新卒採用の用語として定着した「お祈りメール」。
不採用通知の末尾に添えられる「貴殿の益々のご活躍をお祈り申し上げます。」などの言葉から、不採用となった意味で使われるようになりました。
この「お祈りメール」の発展形として現れたのが「サイレントお祈り」という言葉です。
これは、選考の採否連絡が企業側からこないことを指します。
新卒採用に向けての就活をする若者を中心に広まっている言葉ですが、企業の信用を考えると良い対応とは言えません。
一つ一つに不採用の通知を出すことは、手がかかりますが、良識ある企業として採否連絡せずに放置するのは避けましょう。
トラブルを起こさないための5つステップ
不採用に関するトラブルは人事のさまざまな業務を止めてしまうような事態を引き起こす可能性に発展するケースもあります。
トラブルを発生させないための対策について解説します。
求人情報への記載
トラブル回避の対策は、求人情報を発信するところから始まります。
・応募書類の返却の有無
・応募条件
・選考の流れ
・応募後の連絡範囲と期間の明記
(応募者全員に◯日以内に連絡など)
こういった内容を明記して、明記した内容に合わせて対応を進めましょう。
応募問い合わせ対応のマニュアル
応募問い合わせについてもきちんとマニュアルを整備しておきます。
考えられる問い合わせ内容をリストアップし、それに対する返答内容も文章化し、担当者で共有します。
また、判断に困る問い合わせについては、担当者の責任範囲に応じて対応する範囲を決め、場合によっては担当者を変えて返答対応することもマニュアルに盛り込んでおくと良いでしょう。
応募対応時の、その場での即興的な対応が後のトラブルの原因になる可能性があるため、応募対応者の自己判断への徹底した注意と教育は重要です。
応募書類の管理
応募書類に関しては厳正な管理が大切です。特に返却を予定している応募書類については汚損することがないように、個別に傷を付けないようにクリアファイルやポケットファイルを利用して管理しましょう。
処分する場合も応募者情報への記録に何月何日に処分したかを記録することも大切です。
採用担当者の安全対策
求人情報を発信する際、担当者名を記載する必要がない場合は、できる限り「採用担当」などの表記として、担当者の個人名を出すことは避けるのがお勧めです。
求人広告から営業電話の相手として個人名宛に電話がかかってきたり、不採用者からの個人的なアクセスがあったり、ということに巻き込まれるという事態が起こる可能性があります。
企業としての姿勢
不採用者に対する企業としての姿勢をあらかじめ担当者全員で共有しておく必要があります。
・不採用理由を求められた場合の対応
・不採用者の再応募対応
・不採用者より不当であるとの申立てが合った際の対応
不採用通知を出した後に考えられる不採用者からの連絡・問い合わせは主にこれら3点です。
不採用の理由については企業側に説明責任などはありませんので、「社内規定により開示しておりません」の返答で構いません。
もし、理由を不採用者に伝える場合は、担当者判断ではなく会社としての姿勢として、対象となる人、伝えられる理由範囲を明確にしておく必要があります。
再応募対応については、悪質に何度も応募してくるケースがありますので、この際の対応について事前に対応を決めておく必要があります。
また、不採用者からの不当を訴える声が上がった際は、直ちに法務のセクションとの連携をはかり、適切な対応を即時に可能とできるようにしましょう。
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まとめ
良い採用をするためには不採用となるケースへの適切な対応が企業の信用として必須です。
最近では転職に関するクチコミサイトにて応募時の状況なども情報として流れることも多いため、企業としてより誠実な態度での対応を求められることも少なくありません。
企業にも、応募者にとってもネガティブな印象の不採用ですが、企業の信用を保ちつつ、応募者にとってのミスマッチの防止であったと前向きに捉えてもらえるような雰囲気も必要かもしれません。
良い区切り方で良い採用活動を展開していきましょう。
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