グループダイナミクスとは?集団力学の基本と活用方法を解説
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「グループダイナミクスとは何なのだろうか」
「グループダイナミクスとは何を指しているのだろうか」
と気になりませんか。
グループダイナミクスは集団力学ともいい、組織の中における個人と組織の行動への影響についての理論です。
集団の行動について解説された理論であり、集団の中で起こった考えが全体に影響を及ぼしているのですが、最終的には集団圧力などになり、集団の力を借りて行動するとされています。
この記事を読めば、グループダイナミクスについて理解することができます。
グループダイナミクスについて気になっている方はぜひ、最後まで読んでいって下さいね。
目次
グループダイナミクスとは
グループダイナミクスとは、社会心理学者であるクルトレヴィン氏が提唱した理論ことを指します。
グループダイナミクスは集団における個人の活動や思考は集団に影響を与え、また集団に対して影響を与えているという特性について解説しています。
個人と集団の考え方の論理を説明しており、集団力学とも呼ばれています。
グループダイナミクスの考え方
グループダイナミクスの考え方としては集団の中で発生した個人の考えが周囲に影響を及ぼすということだけではなく、結果的に集団の中での圧力が個人を動かすという考え方です。
集団の中で発生した考えは集団そのものが作り出しているのではなく、個人が作り出したものが集合したものであるのですが、結果的には、集団の力を借りて個人が行動していることになります。
人間が集まると様々な考え方がありますが、組織のような集団になると集団独特の行動をするようになるということです。
つまり、人が集団になったとき、個々人の考え方が仮に存在して影響し合っていたとしても、最終的には集団であるがためにできる行動を選択するため、結果的には集団の圧力で個人は動くということです。
会社組織の中でも同様の現象があり、会社という組織には様々な考え方の社員が存在していますが、会社という組織の圧力で結果的に社員は動く傾向にあるということです。
会社があるからこその独特の行動を社員が取ってしまうというケースもあるということです。
例えば、明らかに世間一般からするとコンプライアンス違反に問われるような行為を社員が行ってしまうというケースでは、その会社の中ではコンプライアンス違反の行動が当然だと解釈されていると考えられます。
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グループダイナミクスを構成するもの
グループダイナミクスを構成するものとして、集団圧力がありますが、以下のようなものがあります。
・集団の共通の考え
・集団の共通の使命
・集団の共通の価値観
上記のような共通するものが最終的には集団に影響を与えて、圧力のようなものになっていきます。
企業の組織運営においてはグループダイナミクスを意識して運営することで、より強固な集団を生み出すことも可能となります。
また、反対にうまく共通の考え方や価値観を形成できなければ強固な運営体制とならないこともあり得ます。
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グループダイナミクスは教育でも活用されている
グループダイナミクスは教育でも活用されています。
集団の中における個人がどのような影響を及ぼすのかということで、学校における生徒の行動の理屈の説明にも応用できるためです。
例えばいじめ問題など、様々な教育問題に対する解決策にもグループダイナミクスはなり得ます。
なぜ集団の中でいじめが起こるのかなどを追求し、防止策を考えることにもつながっていきます。
グループダイナミクスの有効な使い方
グループダイナミクスの有効な活用方法として、会社の評価方法や人材育成手法に活かすという方法があります。
グループダイナミクスは基本的に会社内という組織における個人の活動について観察し、改善を促すことに活用できるためです。
例えば、支配的なリーダーか民主的なリーダーを置くかなどによっても集団の中での意思決定が変わる可能性があります。
支配的なリーダーを出現させると意思決定へのプレッシャーが強くなるため、集団が間違った方向性に向かってしまうことがあり得ます。
他方で民主的なリーダーが支配した場合、集団は極端な行動は起こさずに冷静に動くともされています。
会社が上意下達で仕事を進める場合には支配的な側面を持ったリーダーを置くこともありますが、民主的なリーダーの方がリスク減退するということです。
つまり、グループダイナミクスの考え方を活かすためには、どのような性格の社員を適切に配置するかが重要となります。
グループダイナミクスの理論と例
グループダイナミクスの理論と例として、自社で検証しつつも活かすという方法があります。
自社において社員全体の士気が低い、自発的な社員が多いという問題点がある場合にグループダイナミクス理論を実践して見る価値があります。
集団の中で社員がどのような影響を集団に対して与えているのか、結局のところ集団になったときにモチベーションが低い状況になっているのならどのようにすれば改善できるのかを考えることが重要です。
例えば支配的な雰囲気のパワーハラスメント気質の上司が多いといった会社で、社員が委縮していて実は意見が言えず、結果的に士気が低いという可能性もあります。
まずは会社の中で社員がどのような行動をしているのかを観察してみましょう。
また、人事的にも観察は重要です。
なぜなら、会社の社風や雰囲気を作り出しているのは社員の口癖とも言われているためです。
社員が何気なく発している言葉から「この会社は雰囲気が悪い」などという言葉が出ていたら会社内に雰囲気が悪くなる原因がある可能性が高いです。
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グループダイナミクスと心理的安全性
グループダイナミクスと心理的安全性には、実は相関性があると言われています。
心理的安全性とは、社員が安心して仕事に打ち込める環境を作ることですが、グループダイナミクスは集団における社員の行動について研究した理論となっているためです。
グループダイナミクスでは集団力学のプレッシャーがどのような条件で働くのかを示しており、心理的安全性はどのようにすれば社員が仕事に安心して打ち込めるのかを示しています。
つまり、心理的安全性の高い失敗を許容する組織であれば、グループダイナミクスの考え方を活用すれば職場がどうすれば働きやすい環境になるのかを考えることができます。
グループダイナミクスのまとめ
今回は、グループダイナミクスについて解説させて頂きました。
グループダイナミクスとは、個人が集団に与える影響と、集団が個人に与える影響について解説した集団力学となっています。
会社は人が集まる組織のため、集団力学が発生します。
集まる個人の考え方は様々ですが、人は集団になった時、集団の力に頼った行動をすると考えられています。
会社内では当たり前となっていることが他の会社に行ったときや、一般世間からすると非常識な行動となることがあります。
グループダイナミクスでは集団力学という考え方でそれらを改善する方法を見つけることができます。
また、教育の現場にも活用されており、いじめ問題など様々な集団の行動が読み解けます。グループダイナミクスは心理的安全性を達成する上でも実は有効であり、集団の行動力学を学び、グループダイナミクスを知れば良い組織づくりのヒントにもなります。
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