セレンディピティとは?イノベーションにつながる環境づくりの方法
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近年ビジネスで注目を集めているのが、セレンディピティです。セレンディピティは新しいアイデアやイノベーションを生み出す推進力となります。偶然によるものですが、そのための環境づくりをすることで、セレンディピティが起きる可能性が高めることが可能です。
今回はセレンディピティとは何か、起こすために必要な要素や環境について解説します。社内の制度改革に取り組む参考になれば幸いです。
目次
セレンディピティとは
セレンディピティとは、幸福な偶然を引き寄せることまたはその力です。語源は小説家のホレス・ウォルポールがスリランカの童話「セレンディップの3人の王子たち」を読んだ際に作った造語だといわれています。
ビジネス上では、意図していない行動や会話、出会いなどから、思いもしていなかったアイデアや課題の改善策などが生まれることを意味する言葉です。
このセレンディピティは偶然を「迎え入れる能力」といわれており、運のよさに影響されるものではなく、後天的に強められる力です。
シンクロニシティとの違い
セレンディピティとは、シンクロニシティと混同されることがあります。シンクロニシティとは、「意味がある偶然の一致」のことです。
偶然という観点ではセレンディピティと共通していますが、セレンディピティの場合は、「主体的に偶然を引き起こす」という要素がある点が含まれています。
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セレンディピティがもたらすメリット
セレンディピティが起きることで生まれるメリットは、イノベーションが起きる可能性が高まることです。
変化の激しいVUCAの時代とよばれるようになり、イノベーションの重要性が高まったことで、セレンディピティが注目されるようになりました。
また、セレンディピティは新型コロナウイルスの感染によって、外出や雑談の機会が減ってしまった結果、より起こすのが難しくなったといわれています。
イノベーションの重要性についてはこちらの記事もご覧ください。
関連記事:「イノベーション人材育成とは?背景や求められる要素」
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セレンディピティの事例
ビジネスでは、セレンディピティが起きたことで大きく発展した事例は少なくありません。どのような事例があるか、いくつか紹介します。
世界でも利用者が多いTwitterは、社内で使われていたショートメッセージの交換ツールとして使われていたものが最初です。
このツールが社内で人気なことに注目し、そこから改良することで、Twitterは生まれました。
カッター
カッターは紙などをカットするために使えるツールで、切れ味が鈍ると先端部分を折ることで、切れ味が元に戻ります。
これは昔靴職人がガラスの破片で靴底を削り、切れ味が鈍ったら、割って使っている様子を株式会社オルファの社長が偶然見つけ、着想をえました。
電子レンジ
電子レンジは軍需製品メーカーである、レイセオン社が行っていたレーダーの実験中にアイデアが生まれました。レーダーの実験中にポケットの内部のチョコレートが温まり、柔らかくなることから、電子レンジは誕生しています。
セレンディピティを起こすには
セレンディピティは偶然起きるものですが、個人の行動によって、起きる可能性が高められます。ここでは、どのような行動をすればよいか解説します。
行動量を増やす
セレンディピティを作るためには、普段やっていないことを意識して、行動量を増やすことが重要です。
普段していないことをしてみることで、これまでにない発見が生まれる可能性が上がります。大きく行動を変える必要は必ずしもなく、ちょっとしたことを変えてみることからでも十分です。
これまでと違う道を通ってみる、普段と違うサービスを使ってみるなどすることで、セレンディピティが生まれる可能性は考えられます。
多様な価値観の人と触れ合う
セレンディピティが起きる場合には、多様な価値観の人との触れ合いが効果的です。
自分にはない考え方や価値観に触れることで、新しい発想やアイデアが生まれやすくなります。
また、セレンディピティが生まれやすくなるためには、多様な価値観の人と触れ合うだけではなく、その人が違う意見を受け入れられることも大切です。苦手な人や考えと感じても、否定をせず一旦受け入れる姿勢で聞いてみましょう。
肯定的に物事を捉える肯定的に物事を捉える
セレンディピティが起きるためには、肯定的に物事を捉えることが重要です。物事を否定的に見ていると、新しい価値観や考え方に触れても受け入れられず、セレンディピティが起こらなくなります。
物事を否定するのではなく、肯定的に受け取られる要素はないか、別の視点からみれないか考えてみましょう。
セレンディピティを起こす環境を作るポイント
セレンディピティは個人の意識が重要ですが、組織としてセレンディピティを起こしやすい環境づくりも可能です。どのようなポイントがあるか、紹介します。
失敗を容認できる雰囲気づくり
失敗を容認できると、物事を肯定的に見やすい環境となり、セレンディピティが起こりやすくなります。
失敗を責める文化や姿勢が会社にある場合、失敗を恐れるようになり、モチベーションが下がります。その結果、行動量が少なくなり、新しい価値観を受け入れることも難しくなるでしょう。また、新しい考えが生まれても、否定されてなくなってしまうことも考えられます。
会社の風土に課題がある場合には、まずは失敗に寛容な雰囲気作りからはじめましょう。
社外の人と交流できる機会を作る
セレンディピティでは多様な価値観の人と触れるのが、重要なため、社外の人と交流できる機会を積極的に作りましょう。
セミナーやイベント、異業種交流会への参加などの機会を作ると、社員が異なる価値観に触れる機会を作り出しやすくなります。
コミュニケーションの活性化を図る
セレンディピティを起こすために、欠かせないのが良好な関係でのコミュニケーションです。セレンディピティは日頃のコミュニケーションから生まれることもあります。
会社の中でコミュニケーションが取れていない場合、社内の人間関係が悪い場合には、社内コミュニケーションの改善を図ることも選択肢です。
チャレンジ精神
セレンディピティを起こすためには、チャレンジ精神が必要です。チャレンジ精神がないと、新しいことに取り組めず、セレンディピティが起きる可能性も期待できなくなります。
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セレンディピティを起こしたいときの注意点
セレンディピティを社内に起こしたいと思う場合には、注意したい点もあります。セレンディピティを起こすために注意したい点について解説します。
組織がセレンディピティを阻害する可能性
組織が閉鎖的や、保守的である場合、セレンディピティは生まれにくくなります。開放的な場である方が、交流が活発になり、セレンディピティが起きる可能性が高まるためです。
会社の中で、ハラスメントが起きている、社員が不満を抱えている、離職率が高いなどの問題を抱えている場合、交流が阻害されることも考えられます。
会社の抱えている課題を解決することで、セレンディピティが起きる可能性は高まるでしょう。
余白が重要
セレンディピティを起こすためには、業務以外の余白となる時間が必要です。残業時間が長いような場合、会社の人以外との接点を作るのが難しくなり、セレンディピティを期待するのは難しくなるでしょう。
長時間の残業が常態化しているような会社の場合は、残業時間の削減をまずは考えてみましょう。
成果が出るには時間がかかる
セレンディピティが起きるかどうかはあくまで偶然のため、環境を整えたでもすぐに起きるというものではありません。場合によっては時間がかかることがあります。
成果がすぐに出なくとも慌てず、じっくりと見守る姿勢が重要です。
まとめ
セレンディピティは偶然新しいアイデアや改善策が生まれることです。VUCAの時代が到来したことで、セレンディピティの重要性が高まってきています。
セレンディピティは偶然起きるものですが、会社としてセレンディピティが起こりやすい環境づくりには取り組めます。
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