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暗黙知とは?可視化や形式知に変える方法をわかりやすく解説

2022.07.08 その他

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暗黙知は個人の経験をベースにした知識で、社員に共有することで、社員全体のスキルアップに貢献します。しかし、共有しようと思っても、うまく共有する方法がわからず困っている方もいるのではないでしょうか。
今回は暗黙知とはなにか、共有する方法や注意点について解説します。暗黙知をうまく共有する方法が知りたい方の参考になれば幸いです。

暗黙知とは

暗黙知とは、言語化されていない個人の主観的な知識です。以下のようなものが暗黙知といえます。
・個人の経験や直感に基づく知識
・言語化しても伝わっていない知識
・マニュアル化されていない暗黙の知識
車の運転では、操作方法はマニュアルや講習を通して教えられます。しかし、実際に「どのくらいハンドルをきればよいか」「ブレーキをかけるべきタイミングはいつか」などは個人が練習して掴むものです。
個人の経験や練習によるものが多いため、経験的知識ともよばれています。

形式知とは

形式知とは文章や図表などを使い、客観的に言語化された知識です。マニュアルに記載されている内容などが形式知に当たります。
暗黙知であったものでもマニュアル化や研修によって、周囲に共有された場合には、形式知に変化します。

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暗黙知を形式知に変えるメリット

暗黙知となっているものは、形式知に変化させて、社員に共有できることで、さまざまなメリットがあります。具体的には以下の通りです。
・業務の効率化が図れる
・人材育成がしやすくなる
・仕事の属人化を防ぐ
次でそれぞれのメリットについて解説します。

業務の効率化が図れる

個人が持っている知識を形式知として全体に共有することで、社員全体のスキルアップや業務の平準化が実現できます。業務効率も上がるため、生産性の向上にもつながるでしょう。

人材育成がしやすくなる

形式知として、マニュアルに落とし込むことで、新しく入ってくる人材に対しても、同様のスキルが身につけられる点もメリットです。
形式知に変化させるためには、時間や手間がかかりますが、暗黙知を形式知に変化させることで、企業の長期的な成長につながります

仕事の属人化を防ぐ

暗黙知を形式知にすることで、仕事が属人化するのを回避できる点もメリットです。暗黙知のままにしていると、特定の個人しかできない業務が存在してしまいます。
そのような業務は他の人との引き継ぎが困難になり、その人が休職などでその場にいない場合に、トラブルが起こりがちです。暗黙知を持った社員が退職してしまうと、その知識が会社から失われてしまうリスクもあります。

暗黙知を形式知に変える方法

暗黙知を形式知に変えたいと思っても、どのようにすればよいか方法がわからない人もいるのではないでしょうか。ここでは、暗黙知を形式知に変える方法について紹介します。

SECI

SECI(セキ)とは、暗黙知を形式知に変えることを目的としたフレームワークです。このフレームワークは以下4つのプロセスで構成されています。
・共同化
・表出化
・結合化
・内面化
このプロセスをこれらのプロセスで共有することで、わかりやすい形で暗黙知を形式知に変えられることが特徴です。それぞれの概念についての詳細を次で解説します。

・共同化
共同化とは、暗黙知を、体験や経験として他の人に伝える行程です。この時点では言語化されておらず、「見て覚える」形で習得させることを目指します。
暗黙知は個人の感覚によるもののため、人によって解釈や感覚に違いが出てしまいます。技術が他の人に伝わることで、身体感覚や五感を使った感覚が適切に言語化されやすくするために必要な行程です。

・表出化
表出化とは暗黙知を形式知にするために、言葉や表を使い、他の人に共有する段階です。仕事の場合であれば、上司や同僚への報告、業務のマニュアル化などの作業が該当します。

・結合化
結合化とは形式知化できた知識を他の知識と組み合わせることで、新しい形式知を生み出す行程です。
形式知化できたノウハウを、他のアイデアと組み合わせることで、業務の効率化や、新しいアイデアの発見につながります。

・内面化
内面化とは、新しく生まれた形式知を個人が習得する行程です。反復練習や講習を通して、個人の暗黙知へと変換させます
個人の暗黙知となった知識や経験は、その後個人の練習によって、新しい暗黙知が生まれます。そのような知識が見られた場合には、また暗黙知を共同化させるプロセスを経て、会社全体に共有させることで、ノウハウが蓄積されていくでしょう。

共有しやすい場を作る

暗黙知は社員同士での意見交換や何気ない日常会話から発見、共有されます。そのため、暗黙知を形式知にするためには、共有しやすい環境づくりが重要です。そのためには、コミュニケーションが取りやすい雰囲気作りに、取り組む必要があります。
新しく制度を導入する場合、社内SNSの導入や社内コミュニケーションツールや360度評価の導入などが選択肢です。
360度評価は社員に対して上司だけではなく、部下や同僚から客観的なフィードバックをもらえます。社内の風通しがよくなる効果も期待できるため、暗黙知を共有しやすい環境を整えるうえでも有用です。

ナレッジ共有ツールの活用

ナレッジ共有できるツールを導入する方法があります。ナレッジ共有に特化したツールや社内の情報共有を目的としたツールまでさまざまです。ツールによってできることの幅に違いがありますが、以下のような機能があります。
・マニュアルとして作成し共有できる
・データベースとして保存しいつでも検索できる
・ヘルプデスクをつくり、質問の答えを得る
・ファイルや情報の共有ができる
このようなツールを導入することで、暗黙知を効率的に形式知に変えられます。会社の課題や目的に合わせてツールを選択しましょう。

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暗黙知を形式知にするうえでの注意点

暗黙知を形式知にしたいと思っても、会社の状況によっては思うように形式知にできない場合があります。ここでは暗黙知を形式知にするうえでの注意点を解説します。

共有したい情報を明確にする

暗黙知を共有したい場合は、まずどのような情報がほしいか明確にすることが大切です。暗黙知が必要と思っても、社員が「なぜ共有しなければいけないのか」わかっていないケースが多々あります。
そのため、会社としてなぜ暗黙知を求めているか、どのような情報を求めているか、明確にして社員に共有しましょう

自発的に共有しやすい仕組みを作る

暗黙知を形式知にするには、暗黙知を共有しやすい仕組みを作ることが必要です。ナレッジ共有ツールを導入する、暗黙知を共有することが社員のメリットになるような仕組み作りなどの方法があります
情報共有は社員にとっての手間が大きく、仕事の時間を削って、自発的に暗黙知を共有してくれる社員は決して多くありません。
そのため、情報共有に対してのインセンティブや、表彰制度をもうけるなどの仕組みづくりが大切になります。

効果測定をする

暗黙知を形式知にする取り組みを実践するなら、効果測定し、実際に効果があるのか、確認することも重要です。
制度の実装には時間やコストがかかるため、導入して効果が実感できないままでは、制度の維持は難しくなるでしょう。
実際に知識の共有をすることで、どのくらい成果が出るのか社内で共有できると、社員のモチベーションが上がり、積極的に協力しやすい雰囲気が作れます。

必要に応じて組織分析を

暗黙知の共有は時間と手間がかかるため、社員が「会社に対して共有したくない」と思っていると暗黙知の共有は進みません。暗黙知の共有を進めようと思っても、うまく行かない場合には、会社の中に課題がある可能性があります
そのような場合は、会社内にある課題を分析し、改善するアプローチをする必要があるでしょう。

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まとめ

暗黙知はそのままだと個人の知識や経験でとどまってしまいますが、形式知にして社員全体で共有することで、社内全体のスキルアップや生産性の向上につながります。とはいえ、暗黙知を形式知にして共有するのは時間と手間がかかるため、制度を整えることが大切です。
しかし、会社の中に課題がある場合、社員が暗黙知の共有に積極的にならない可能性があります。そのような課題にお困りであれば、スマレビの360度評価や組織診断を通して、組織の課題解決に取り組むのも選択肢です。


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HRコラム編集部

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