360度評価を継続的に実施する最適な頻度は?効果的な活用方法と評価項目を解説
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360度評価の導入を検討しているが、どの程度の頻度で実施するのが効果的かわからず、お困りではないでしょうか。
360度評価は定期的な頻度で実施することでより効果を発揮しますが、導入目的や、会社の実情に合わせて適切な頻度で実施することが重要です。
本記事では360度評価を導入するうえで、どの程度の頻度で行うべきかに加え、実施の際のポイントについても解説します。360度評価の導入を検討している人事担当者の方はぜひ参考にしてください。
目次
360度評価を行う頻度
360度評価を実施する際に、どの程度の頻度で行うのが効果的なのか、気になる人もいるでしょう。効果的な360度評価を実施するためには、定期的な実施が重要です。どの程度の頻度で実施するべきか、解説します。
半年〜年に1回程度がおすすめ
360度評価の実施頻度は、導入の目的によって最適な頻度が変わりますが、半年から1年に1回程度で実施されます。
360度評価の目的として、今後のリーダーとなる人材の選抜を目的としている場合、年に1回の実施でも、効果が期待できるでしょう。
関連記事:360度評価の目的とは?人事が知るべきメリットとデメリットについて解説
360度評価を評価だけではなく、フィードバックによる今後の行動改善に落とし込むことを目的にする場合には、より短い頻度で半年に1回程度の更新が効果的です。
また、コミュニケーションの改善を目的にする場合には、より短いスパンで実施される場合もあります。
定期的な頻度での運用が重要
360度評価を導入して人材育成上効果を出していくためには、継続的な実施が重要です。
どのような頻度であれ、継続しなければ、以下のような状態に陥りがちです。
・実施はしたがその後の行動改善につながらない
・効果が中途半端になり、人事や会社への不信感につながる
・360度評価導入後の変化が観測できない
マイナスの事態を回避していくためにも、どの程度の頻度で実施するかどうかはさておき、定期的に実施していくことが重要です。
360度評価は1年に1回以上実施している会社ほど、実施する意義を感じている社員が増える傾向にあり、実施頻度を増やしたいと考えている傾向にあることがわかっています。
その反面、一度きりの実施や不定期の実施の場合、効果が十分に出にくく、360度評価の満足度にも大きな影響を与えています。そのため、運用できる範囲で、定期的な実践を行うことが、効果的な360度評価の実施のためには重要です。
360度評価を効果的に運用するためのポイント
360度評価を定期的な頻度で実施するためには、無理なく、効果的に実施できるよう事前に運用体制を整えることが重要です。
・手間を軽減させること
・評価項目をわかりやすく
・フィードバックを丁寧に
・目的を明確に
・丁寧に周知する
・フォローが重要
以上の点を意識することで、実施後の流れがスムーズになり、効果的な運用ができます。次で解説します。
手間を軽減させること
360度評価の実施は、運用時の負担をできるだけ軽くして実施することが重要です。
「人を評価する」ということは社員に一定のストレスがかかることを理解し、できるだけ短時間で回答でき、集計やフィードバックも簡単にできるよう仕組みづくりを整える必要があります。
ただし、自由記述欄を設け、具体的に記入してもらうことも360度評価の質を高めるためには重要な役割を果たします。実施時の負担とのバランスを考えながら、どのような点を自由に記述させるのか、検討しましょう。
評価項目をわかりやすく
360度評価は評価項目を事前にわかりやすい内容に設定することが重要です。
評価項目がわかりにくいと、評価の尺度が人によって違ってしまい、適切な評価が行えません。
リーダーシップを評価したい場合には、リーダーシップを具体的な行動目標に落とし込むことが重要です。例えば、「指示の意図や目的はわかりやすく伝えられているか」などのように、○か×かで答えやすい質問であれば、スムーズに回答できます。5段階評価などにすることも効果的です。
関連記事:360度評価の評価項目や評価事例、適切な設問数とは
フィードバックを丁寧に
360度評価の効果を高めるために重要になるのが、フィードバックです。
フィードバックがないと複数の人から評価されただけになってしまい、「なんのために受けたかわからない」という状態になりがちです。
質の高いフィードバックのためには、以下の点を考慮しましょう。
・主観をできるだけ排除して事実を伝える
・評価の要因については本人が考える余地を残す
・具体的な改善案に落とし込めるようサポートする
フィードバックは個人の「強みや改善点」を具体的に意識させることで、今後の行動改善につながりやすくなります。
関連記事:フィードバックとは?正しいフィードバックでモチベーションアップ!
目的を明確に
360度評価は目的を明確にして運用することが重要です。
目的によって、どのような実施体制で、どの程度の頻度で実施するべきかに違いがあります。
例えば、以下のような目的が考えられるでしょう。
・人材育成の方向性を調査する
・フィードバックにより、行動変容を促す
・コミュニケーションの活性化を図る
・社員のマネジメント力を向上させる
フィードバックによる行動変容を促す場合には、半年程度のスパンで、行動を振り返れる程度の期間を空けて実施するとよいでしょう。
しかし、社内のコミュニケーションを活性化させたい場合には、部署内の状態にもよりますが、比較的短いスパンで行う場合もあります。
目的によって、実施頻度にも、内容にも違いが現れるため、まずは目的を明確にすることが大切です。
丁寧に周知する
360度評価を効果的に運用するためには、社員に360度評価導入の目的や効果について、理解してもらうことが重要です。
社員が前向きに取り組み、本来の効果を発揮しやすくなります。
逆に周囲に十分な説明をしないまま、360度評価を導入すると社員が制度について納得できず、「やりたくないのにやらされている」などのように感じられてしまいます。その結果、前向きに取り組まれないことで、十分な成果が得られないということになりかねません。
360度評価を導入する際には、以下の点について納得できるよう説明することが重要です。
・導入の目的
・導入して得られる成果
・実施期間
・実施方法
・フィードバックの方法
・評価の活用方法
これらを丁寧に説明しても、対象者の不安が解消されないこともあります。そのため、実施後のフィードバックやフォローを通して「いかにして360度評価実施の不安を解消するか」を考えることが重要です。
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フォローが重要
360度評価では、実施後のフォローが充実しているほど効果が高まります。
弊社の調査によると、実施後のフォローを行っている会社ほど、360度評価への満足度が高まる傾向にあります。
具体的には「強みや弱みのフィードバック」や「結果の読み解きについてのフォロー」「結果をもとにした研修の実施」などの施策が効果的です。
また、360度評価と平行して、1on1ミーティングやメンター制度などを合わせて導入することで、効果がより高まることが期待されています。
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導入時のフォローが不十分な場合、360度評価の導入によるマイナスの影響力が大きくなる恐れがあります。
360度評価をマイナスに捉える社員の例として「正当な評価がされていない」「正直な評価が書きにくい」と感じているケースが挙げられます。このような場合には、360度評価がうまく導入ができていない可能性があるため、適切なフォロー体制を整えることが重要です。
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まとめ
本記事では360度評価をどのくらいの頻度で行うべきかについて解説しました。360度評価は運用の目的によって、適切な頻度に違いがありますが、1年に1回程度の頻度で、継続して実施し続けることで、より効果を発揮しやすくなります。
ただし、運用時の負担もあるため、会社の実情に合わせて、無理なく運用体制を整えることが重要です。360度評価の導入をご検討の方はぜひ参考にしてください。
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