リスペクトトレーニングとは?敬意を示す接し方と実践的な行動例を解説
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リスペクトトレーニングを導入したいと思っているものの、どのようなものかイメージが掴めないという人も多いのではないでしょうか。
リスペクトトレーニングは、相手に敬意を払うということをテーマにしたディスカッションです。しかし、曖昧なディスカッションにならないよう、事前の取り決めが大切です。
本記事では、リスペクトトレーニングの概要や導入方法、導入のポイントについて解説します。
目次
リスペクトトレーニングとは
リスペクトトレーニングとは、Netflixで始まった取り組みで、「相手に敬意を払えているか」という観点でディスカッションをするトレーニング手法です。
日本ではNHKもリスペクトトレーニングを取り入れています。
Netflixでは撮影に関する監督やスタッフから、ケータリング業者にいたるまで、全てのスタッフに行われています。「関係者をあだ名で呼ぶのはありかなしか」のように、明確な正解がない問題についてまで扱うことが特徴です。
何が正解かを決めるのではなく、リスペクトトレーニングは個々人が大切にしている価値観について、双方の理解を深めることが重要です。相互理解が進むことで、映像制作について個々のスタッフが最大のパフォーマンスを発揮しやすくなることを目的としています。
リスペクトトレーニング導入のメリット
リスペクトトレーニングの導入にはどのようなメリットがあるのか、次で解説します。
個人の主体的な動きを促す
リスペクトトレーニングでは、繊細な問題について自分の頭で考える機会が生まれ、主体的な行動を促せます。
役職や上下関係に左右されることなくディスカッションすることで、多くの問題を自分の問題として主体的に取り組みやすい環境が生まれるのです。
ダイバーシティへの対応ができる
リスペクトトレーニングは、ダイバーシティへの対応についても効果を発揮します。ダイバーシティを取り入れるためには、個々人の考え方の違いを知り、考え方を共有しあうことが重要です。
リスペクトトレーニングでは、そのような価値観の違いを双方で共有する機会となり、ダイバーシティを推進させるのに役立ちます。
心理的安全性が高い職場ができる
リスペクトトレーニングを通して、心理的安全性が高い職場ができることがメリットです。
心理的安全性とは、職場で自分の考えや気持ちを安心して発信できる状態を示します。
個人の価値観を大事にしてくれる環境が整うことで、社員が自分の価値観や考えを安心して発信しやすくなるのです。
心理的安全性についてより知りたい方は下記の記事も参考にしてください。
関連記事:心理的安全性で強い組織を作ろう ぬるま湯ではない良い組織の作り方を徹底解説!
コミュニケーションが生まれる
リスペクトトレーニングでは、相互理解を通してコミュニケーションが生まれることがメリットです。
相互の考え方を理解することで、コミュニケーションが自然発生しやすくなり、風通しのよい職場環境づくりに貢献します。コミュニケーションが少ないとそれぞれの相互理解が進まず、ハラスメントやディスコミュニケーションによるトラブルが発生しかねません。
会社へのエンゲージメントが高まる
リスペクトトレーニングを通して、相互にリスペクトしあえる関係ができると、会社へのエンゲージメントも高まります。
エンゲージメントとは、従業員一人ひとりが組織の理念を理解し、その実現に向けて主体的に自分の能力を発揮しようとする意欲のことです。エンゲージメントが高いほど、営業利益率が高まる傾向にあり、生産性向上に効果を発揮します。
エンゲージメントについて詳しく知りたい方は下記の記事も参考にしてください。
関連記事:組織のエンゲージメントを向上させるには?高めるための取り組み方法と注意点
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リスペクトトレーニングのやり方
リスペクトトレーニングは事前に決めるべき内容を決めてしまえば、実践は難しくありません。どのような手順でやるのか、次で解説します。
組織として大切にしている価値観を伝える
リスペクトトレーニングでは、導入する上で共有すべき価値観を伝えることが大切です。
Netflixでは「クオリティの高い作品づくりのために、制作に関わる全員が平等に安心して能力を発揮できる環境が大事」だとしています。リスペクトトレーニングでは、抽象的な議論を扱うこともありますが、事前に大切にすべき価値観を共有することで、議論の本質を見失わずに済むでしょう。
また、組織が考える「リスペクトとは何か」についても伝えることが大切です。抽象的な言葉であるリスペクトがどのような行動や行為を指すのか示すことで、議論がスムーズに進みやすくなります。
実際に起こりうるテーマについて参加者で議論する
実際に起こりうるテーマについて参加者で議論しましょう。実際の職場で起きる「ハラスメントとは言い切れないが、少し気になる部分」や、「現場で起こりがちだが、どう行動すべきかわからない問題」などが有効なテーマです。
テーマについて共有したら、それぞれの課題について、各参加者の意見を聞き出していきましょう。
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リスペクトトレーニング導入の注意点
リスペクトトレーニングをうまく導入するためには、事前に注意すべき点もあります。
どのような点に注意すべきか、次で解説します。
正解を出そうとしない
リスペクトトレーニングでは、正解がなものを扱うため、正解を出そうとしないことが大切です。
明確に正解があるような問題は議論のテーマにするのを避け、各個人が自由に「正解ではなく自分の考えをいう」ことを意識します。正解を出そうとしてしまうと正解にとらわれ、自分の考えを言いにくくなることがあります。
正解を探すことが大切ではなく、違う意見があっても論破するのではなく、「Aさんはこんな価値観を大事にしているのか」など、相互の理解を深めることが目的です。
コミュニケーションが重要
リスペクトトレーニングでは、コミュニケーションが大切です。
ディスカッションを円滑にするためには、それぞれの意見を聞き出しながら進めるファシリテーターが重要な役割を果たします。ファシリテーターを配置することで、色々な考え方や意見の違いを効果的に引き出すことが可能です。
具体的な事例をテーマにする
リスペクトトレーニングでは、具体的なテーマを扱うことが大切です。
抽象的すぎるテーマでは、価値観の違いを見つけ出しにくく、相互の違いがわからないまま終わってしまいがちです。
ディスカッションのテーマとしては、実際に起きたことや起こりうるテーマを扱いましょう。
リスペクトトレーニングのまとめ
本記事ではリスペクトトレーニングについてメリットややり方、成功させるポイントについて解説しました。
リスペクトトレーニングはNetflixから始まったものですが、映像分野以外でも応用可能な手法です。
社内のコミュニケーションについて課題を感じている場合には、導入をぜひご検討ください。
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